IVS2025サイドイベント「新規事業とAI活用を巡るリアルトーク」レポート
2025年7月2日、日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2025」のサイドイベントが京都のFabCafeで開催されました。このイベントは、新規事業に挑戦する事業責任者や経営者が集まり、実践的な情熱と体験を共有する場として設計されたものです。
イベントの概要
IVS2025は、グローバルなベンチャーキャピタル「Headline Asia」が運営するもので、毎年多くの起業家が出席します。今年はダイヤモンドスポンサーとして、私たちも3年連続で協賛しました。会期は3日間にわたり、様々なセッションとサイドイベントが行われました。
オープニングセッション
イベントはモデレーターの田中翔理氏が「会場のFabCafe Kyotoには、7年前に働いていた場所という意外なエピソードを交えつつ、参加者の心をつかみました。田中氏はその後、ディスカッションテーマを紹介し、登壇者を紹介しました。登壇者には、株式会社GROWTH VERSEの南野充則氏、株式会社Algomaticの南里勇気氏、株式会社LayerXAIの篠塚史弥氏が加わり異なる視点からAIの活用法を探ります。
AI技術のトレンド
AIの社会実装トレンド についての話題になり、南野氏は「マルチモーダル」というキーワードを挙げました。これは、異なるデータ形式を組み合わせて理解するAI技術を指します。特に、最近のAI技術の進展により、音声や動画の利用がより一層進んでいます。これにより、従来の業務改善がさらに促進され、多様なクリエイティブ面のニーズにも対応できるようになっていると話します。
南里氏は、AI技術はホワイトワーカーの効率化だけではなく、社会全体の課題解決に寄与する必要があると指摘。少子化や高齢化などの問題には、フィジカル領域へのAI技術の導入が有効であり、特に農業や高齢者向けのロボット開発が急速に進んでいることが活用例として挙げられました。
篠塚氏は、特に「AIエージェント」が市場で注目されていると語ります。ユーザーとAIエージェントのインタラクションが発展し、導入が進むことで、実業の効率化に貢献する可能性が広がっていると言います。
商談について
田中氏が最近の実績を尋ねると、南里氏は製造業のクライアントとの商談で「作業手順書の作成」や「従業員のスキル強化」に関する相談が多いことを明かします。一方、篠塚氏は金融業界からの相談が多いことを強調し、数字を扱う領域でのAIの利点を強調しました。
未来への展望
イベント全体を通じて、新規事業におけるAI活用の未来がどのように発展していくのか、登壇者たちがそれぞれの視点で語りました。AI技術はビジネスの各種面に影響を与え、今後さらに進化していくことが期待されています。特にデータを効果的に活用した「AX(AIトランスフォーメーション)」というアプローチが重要だという結論に達しました。
新規事業やAIの実践を考える上で、参加者たちは大いに刺激を受け、これからのビジネス界におけるAIの可能性を再認識したことでしょう。