AIアートの新境地—独自の手法で生まれた作品集がAmazonに登場

AIアートの革新

2022年、日本のアーティスト金田泰氏は、独自の「発想誘導型 AI アート手法（ISAP）」を用いて新たなアートの可能性を探求し始めました。彼はこの手法を駆使し、AIが生成するアート作品を制作、その結果として生まれた作品を集めた画集「画家と浮世絵師から発想した AI アート」として各作品をAmazonで出版しました。

書籍の内容

画集は2冊から構成されており、計324点の厳選された作品が掲載されています。これらの作品は、画像生成AIの「Stable Diffusion XL」を使用して制作されたもので、各作品には金田氏の独自の視点やスタイルが反映されています。

特徴的な収録作品

画集には、公募展で受賞・入選した作品が含まれており、特に注目すべき作品として以下のようなものがあります。

- フンデルトヴァッサー的弓なき超現実
- 広重的超現実

これらの作品は、著名な画家や浮世絵師からの影響を受けた作品であり、それぞれが独自の視点で再解釈されています。

ISAP手法の魅力

ISAPとは、短い「正のプロンプト」と「負のプロンプト」を用いてAIを柔軟に誘導し、自由に発想させる独特な手法です。このプロセスによって、AIは持つ豊富な芸術的知識を活用し、新たな表現を生み出します。

さらに、各作品にはGPTによる解説も付けられており、作品の背景や作者の影響が詳しく紹介されています。これにより、ただのアートブックではなく、深い理解を得られる教育的な要素も兼ね備えています。

作者金田泰について

金田氏は東京大学大学院を卒業後、35年間にわたってソフトウェアとAIの研究開発に携わってきました。退職後に設立した「デイシン」（Dasyn.com）では、AIと共創するアート制作だけでなく、透明なランプシェードや電球の開発・販売も行っています。彼のアプローチは、AIとのコラボレーションによって新しいアートの地平を切り開くことに貢献しています。