東京ガスが生成AI搭載の社内アプリ「AIGNIS」を導入
東京ガス株式会社は、業務ニーズに特化した生成AI搭載の社内アプリ「AIGNIS」を開発し、正式に利用を開始しました。この取り組みの中で、特に注目されるのがRAG技術を活用したチャットツール「AIGNIS-chat」と、顧客ニーズに基づくマーケティング業務を自動化する「AIGNIS-marketing」です。
「AIGNIS-chat」-社内情報を駆使した効率的な問い合わせ対応
「AIGNIS-chat」は、社内専門用語にも対応できるチャットツールで、RAG技術を利用して社内に蓄積された情報を基に従業員に正確な回答を提示します。これにより、従来の問い合わせ対応にかかる時間を大幅に削減することが可能になります。従業員は、日々の業務において迅速かつ的確な情報を得られるため、業務の効率性が向上するでしょう。
「AIGNIS-marketing」-One to Oneマーケティングの効率化
もう一つの重要な機能である「AIGNIS-marketing」は、多様な顧客属性に基づいてマーケティング施策を計画し、実行までを自動で行います。このツールは、様々な顧客の好みやライフスタイルに応じた最適な情報提供を実現し、自社のマーケティング活動を加速させることが期待されています。これにより、顧客一人一人に寄り添ったサービスの提供が可能になります。
導入の背景と今後の展望
東京ガスは、2023年度にAIGNISをグループ内で展開し、現在では3,500名以上の従業員が利用しています。今後も既存のチャットツールユーザーに向けて順次展開を進め、一層の機能拡充を計画しています。このようなデジタル化・効率化の取組みは、従業員の生産性向上だけでなく、顧客へ新たな価値を提供する手段としても重要です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた取り組み
東京ガスは、経営ビジョン「Compass2030」において、CO2排出をゼロにするための移行をリードし、持続可能な企業体質の実現を目指しています。生成AIの活用やさまざまな最先端技術によって、企業文化やビジネスモデルを変革し、生産性の向上と新たなサービスの提供を進めています。この取り組みを通じて、顧客の豊かな暮らしを支える企業へと進化することを目指しています。
まとめ
東京ガスが手掛ける「AIGNIS」の導入は、業務の効率化と顧客サービスの質を一新する大きな一歩です。デジタル技術を駆使した新たな価値創造により、未来の企業像としての地位を確立する挑戦が続いていることに注目が集まります。