サッポロホールディングス、新たな取り組み「Work with AI」を始動
サッポロホールディングス株式会社は、今夏から「Work with AI」という新たなプロジェクトを本格始動します。この取り組みは、グループのデジタルトランスフォーメーション(DX)の戦略に基づき、人の持つ価値を最大限に引き出すことを目指しています。従来の働き方が持続可能性を欠く現代において、AIと協働する新たな業務形態を模索する姿勢が強調されています。
労働人口減少とAIの進化
近年、労働人口が減少しており、全ての業務を人が担う従来のスタイルは限界に近づいています。特に、生成AIやAIエージェントなどの技術革新が進む中、業務の一部を自動化できる環境が整ってきました。これにより、人とAIの役割を明確に分けて新たな業務プロセスを設計することが可能となりました。
サッポロホールディングスは、単なる業務効率化を求めるのではなく、AIを活用することで人がより創造的かつ高付加価値の業務に集中できる環境を整えようとしています。この目指す方向性は、組織全体の創造性や意思決定力を高めることを目標としています。
現在の課題と「Work with AI」の意義
サッポロホールディングス内では、社員の80%以上が変革の必要性を認識しているものの、実際に組織変革の実行に移る社員はわずか15%未満に留まっています。また、生成AIの利用率は70%を超えているものの、個人利用を中心とし、業務プロセスへの組み込みには至っていない現実があります。
そこで、「Work with AI」では業務の棚卸を行い、業務内容や工数を可視化し、AIが適用しやすい領域を特定する作業を進めます。プロジェクトの目的は、省力化や効率化にとどまらず、AIによって生まれた時間を活用して意思決定や戦略検討などの高付加価値業務に集中できる環境を整えることです。
具体的な取り組みの進行
本格展開にあたる前に、サッポロホールディングスは、株式会社SIGNATEのAIエージェント「WorkAI」を活用した実証実験を2月から4月にかけて行いました。この実証では業務内容や工数の可視化が行われ、その有用性が確認されました。6月からはその成果をもとにコーポレート部門全体に対象を拡大し、業務の再整理を進めていく方針です。
DX人財化の推進
さらに、サッポロホールディングスは2022年から「全社員DX人財化」を掲げ、社員に対するDX研修を実施しています。AI時代において人が持つ価値を再定義するとともに、柔軟な学びの姿勢を育てることで、プロジェクトの推進を支える基盤を強化しています。
今後は「Work with AI」取り組みを通じて得られた知識を活かし、組織体制や業務プロセスの根本的な見直しを進めていきます。生産性向上を引き金に、最終的には意思決定の高度化や価値創出力の強化を実現することを目指しています。これにより、サッポログループの成長戦略を一層強固なものにする環境を整えていく予定です。