池の下30年の節目を記念した「ガラスの動物園」の上演が決定！

池の下始動30年記念「ガラスの動物園」上演決定

国内外での幅広い活動で知られる演劇団体「池の下」は、設立30周年を記念してテネシー・ウィリアムズの名作『ガラスの動物園』を2025年12月12日から14日までの期間、劇場MOMO（東京都中野区）で上演します。チケットはすでにカンフェティにて販売中で、多くの観客がこの作品に魅了されることでしょう。

公演の詳細

今回の公演は、池の下の代表である長野和文氏のもとで行われ、次世代の演劇の可能性を探る場ともなるでしょう。上演される『ガラスの動物園』は、1930年代末のアメリカを背景に、家族の関係や内面的な葛藤を描いた作品です。特に、主人公ローラの壊れやすい心情は、現実との対立や孤独感を強烈に表現しています。

公演のスケジュールは以下の通りです：

- 12月12日（金）19:00
- 12月13日（土）14:00／18:00
- 12月14日（日）14:00

いずれも開場は開演の30分前となっています。チケット価格は全席自由で4,000円（税込）と、手頃な価格設定も魅力的です。

作品の背景とテーマ

『ガラスの動物園』は、威圧的な外部環境が家族にどのような影響を与えるのかを浮き彫りにしています。登場人物は、かつての栄光にすがる母アマンダ、社会から孤立した実際の生き辛さを抱える娘ローラ、理想と現実に引き裂かれる弟トムなど、複雑な内面を持っています。

これらのキャラクターを通じて、ウィリアムズは家族というものが抱える脆さと力強さを描き出しています。彼の作品は、常に時代の問題とも照らし合わせながら私たちに問いかけてきました。現在、グローバルな不安定さや、社会的な緊張が高まる中で、彼の作品が再び脚光を浴びる理由も、こうした普遍的なテーマにあると言えるでしょう。

芸術観と演出

池の下がこれまで培ってきた演劇の表現力を生かし、舞台上ではフィジカルかつシンボリックな演出が期待されます。過去にはアゴタ・クリストフやマルグリット・デュラスなどの作品も取り上げており、視覚的な美しさや深いメッセージ性にこだわった舞台づくりを行ってきました。

この『ガラスの動物園』も、池の下独自のアプローチで、ウィリアムズの詩情やメッセージを新たに生き生きと蘇らせることでしょう。