須藤玲子が魅力を発信する個展が香港で開催
世界的に注目されているテキスタイルデザイナー、須藤玲子の個展が香港のアートセンターCHATで開催されます。この展覧会は、須藤にとって最大規模のものであり、彼女の独自のテキスタイルデザインのプロセスを視覚的に楽しめる貴重な機会です。
展覧会の場所と内容
CHAT(センター・フォー・ヘリテージ、アーツ&テキスタイル)は、香港の荃湾に位置するアートセンターで、元々の紡績工場跡をリノベーションして造られています。この歴史的な工場は、香港のテキスタイル産業の記憶を保存しながら新しいアートの発信地として生まれ変わりました。展覧会のアーティスティック・ディレクターにはライゾマティクス・アーキテクチャーの齋藤精一が迎えられ、須藤のテキスタイルがどのように製造されるのかを映像や音と共にインスタレーションとして表現しています。
須藤がデザインした多様な布や素材のほかに、手書きのスケッチや作品の試作品も展示される予定です。特に、2018年に東京の国立新美術館で注目を集めたこいのぼりが、フランスのデザイナー、アドリアン・ガルデールによる新しい展示デザインで再登場します。
NUNOと職人のコラボレーション
須藤玲子は、東京・六本木のテキスタイルデザインアトリエNUNOのデザインディレクターとして、伝統的な繊維から実験的な素材まで多岐にわたるテキスタイルを創作しています。職人との共同作業を通じて、日本の技術や素材を活かし、時には和紙を使用するなどユニークな試みを展開。これまでの作品はニューヨーク近代美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館などで多くの人々に評価されています。
彼女が手掛けるテキスタイルは、ファッションやインテリアにおいて幅広く利用され、特に環境に配慮した素材の使用や再利用にも積極的に取り組んでいます。これにより、テキスタイルの新たな価値を提案し続けています。
初めての試み
今回の展示では、須藤製作のテキスタイルがどのように生まれるか、アイデアの根源から材料や製造プロセスまでをも紹介します。布と映像、音を使ったパフォーマンスが織りなす展示は、これまでにない新しい形の展覧会となるでしょう。また、オープンから2週間は一般来場者を対象に、NUNOのファブリックを使ったワークショップや染色ワークショップも開催されます。
展覧会への訪問をぜひ
香港のユニークなアートセンターであるCHATで行われるこの展覧会は、須藤玲子のクリエイティブなワールドを体験する絶好の機会です。テキスタイルデザインの魅力とその背後にある職人技を知るために、ぜひ足を運んでください。展覧会は2020年2月23日まで開催され、入場料は無料です。
展覧会詳細
- - 展覧会名: 須藤玲子の仕事―NUNOのテキスタイルができるまで
- - 会期: 2019年11月24日(日)から2020年2月23日(日)
- - 開館時間: 11:00 AM - 7:00 PM(毎週火曜日休館)
- - 会場: CHAT(香港荃湾)
- - 入場料: 無料
- - URL: CHAT公式サイト