国際物流の多元化と強靱化を推進する実証輸送
令和6年度の国際物流における多元化および強靱化を図るため、国土交通省は新たに選定した参加事業者による実証輸送を開始することを発表しました。これにより、安定したグローバルサプライチェーンが確保されることが期待されています。
実証輸送の概要
この実証輸送は、日本を発地または着地として行われ、以下のルートで運行されます。
1.
カラチ港からアフガニスタン経由で中央アジアルートへ
2.
北米ミニランドブリッジを通じての日本と欧州間輸送
3.
南シナ海を迂回し日本とASEAN諸国を結ぶルート
4.
中央回廊カスピ海ルートを利用した特別輸送提案
これにより、従来の輸送手段やルートの代替または補完となる新しい運送方法を検証します。
公募のプロセスと選定結果
国土交通省は令和6年11月から12月にかけて、実証輸送の参加事業者を公募しました。応募は5件あり、以下の4件が選定されました。
- - トランスアフガニスタンルート(1件)
- - 北米ミニランドブリッジルート(1件)
- - 南シナ海迂回ルート(1件)
- - 中央回廊カスピ海ルート(1件)
これらの選定により、各事業者が提案した新規性の認められたルートが採用されました。
今後のスケジュール
選定された事業者と共に、2024年1月末から3月にかけて実証輸送が実施されます。この際、輸送コストやリードタイム、輸送品質、手続きの利便性、トレーサビリティ、BCPのリスク評価など多様な側面が検証されます。その結果は報告会や報告書を通じて、公表される予定です。
この取り組みは、国際物流の多様化と強靱化を図る重要な一歩であり、安定したサプライチェーン構築に寄与することが目指されます。国土交通省は引き続き、事業者と連携しながら施策を推進していく意向を示しています。
お問い合わせ先
国土交通省 物流・自動車局 物流政策課 国際物流室
担当者:今泉・内田・内堀
TEL:03-5253-8111(内線41871、41872)
直通:03-5253-8800
この実証調査に参加することで、国際物流の進化に向けた希望が広がり、私たちの生活にも大きな影響を及ぼすことになるでしょう。