Synspective、オーストラリアで新たなパートナーシップを結成
株式会社Synspective(本社:東京都江東区)は、この度、オーストラリアの地理空間データ企業、Geospatial Intelligence Pty Ltdと戦略的な販売パートナーシップを締結しました。この提携により、Geospatial Intelligenceは、オーストラリア国内でSynspectiveの提供するSARデータとソリューションの公式販売代理店として活動することとなります。
提携の背景
日本を代表する小型SAR衛星の開発・運用企業であるSynspectiveは、既に世界中でその技術力を実証済みです。そして、アジア太平洋地域での成長を拡大させるための重要なステップとして、オーストラリア市場でのサービス提供を強化することになりました。これにより、行政機関や資源管理機関、災害対応、インフラ整備、研究機関などさまざまな分野の組織に、常時利用可能な高解像度かつ高頻度の全天候型衛星画像を提供可能になります。
SAR技術のメリット
特にオーストラリアは多様な自然環境を有し、洪水や森林火災などの自然災害リスクに直面しています。これに伴い、持続可能な開発や環境保全の観点からも、常時利用できるモニタリングソリューションの確保が急務となっています。SynspectiveのSAR技術は、これまでのイメージング手法では得られない、迅速かつ的確なデータ提供を実現します。
両社の期待
Synspective SG Pte. Ltd.のゼネラルマネージャー、Vincent Kessler氏は、「Geospatial Intelligenceとの提携により、我々の革新的なSAR技術を地域に根ざした専門知識と結集させることができるのを非常に楽しみにしています。このパートナーシップは、オーストラリアにおける実用的な地球情報インテリジェンスを提供し、社会に良い影響をもたらすことができると信じています」と述べています。
一方、Geospatial IntelligenceのCEOであるRob Coorey氏は、「SAR技術は不確実性の中での意思決定を助ける力があります。この協力関係により、特に非常事態においてクライアントが必要とする情報を迅速に提供できることを期待しています」と語っています。
Geospatial Intelligenceとは
Geospatial Intelligenceは、主に防衛、環境、商業向けに高度な衛星画像およびリモートセンシング解析サービスを提供している企業です。彼らは光学やレーダー(SAR)など、さまざまな技術を駆使して高品質な地理空間データを生成し、AIを活用した解析により実用的なインサイトを提供しています。特に、地理空間データ処理や海洋監視、GISコンサルティングなどにおいて強みを発揮しています。
今後の展望
Synspectiveは2020年代後半までに、30機の小型SAR衛星を用いた新しい衛星コンステレーションの構築を目指しています。これにより、世界中の場所での変化を観測し、自然災害や環境問題に迅速に対応できるインフラの実現を目指しています。今後も、SynspectiveのSAR技術とGeospatial Intelligenceの専門知識が相まって、オーストラリア国内における様々な課題解決に寄与することが期待されています。
以上のように、SynspectiveとGeospatial Intelligenceの協力によって、衛星データを利用した新たなサービスの提供が始まります。今後の展開にぜひご注目ください。