日本広報学会が示すAIツール利用の新ガイドラインとは?
日本広報学会が策定したAIツール利用ガイドラインについて
日本広報学会は、研究活動に対してAIツールの活用に関するガイドラインを策定し、2026年に公開する予定です。このガイドラインの目的は、研究者がAIを適切に利用し、研究の信頼性と透明性を確保するための基本的な枠組みを提供することです。
ガイドラインの主要な内容
ガイドラインでは、研究企画から査読に至るまでの様々な過程でのAIツールの利用について整理されています。特に、以下のポイントが強調されています。
1. AIツールを著者として認めない: AIツールは著者や共著者として認められず、研究内容に関する責任は著者に帰属します。
2. 機密保護の重要性: 査読対象の原稿は未発表の情報であり、クラウド型のAIツールに原稿全文や機密性の高い内容を入力することは基本的に禁止されています。
3. 申告・開示・記録の重要性: AIを利用する場合、その利用目的や範囲、確認方法を明確にし、記録として残す必要があります。
AIツール活用の実態
AIツールは、研究活動の多様な場面で積極的に利用されています。例えば、テーマの探索や調査設計、文字起こし、要約、データ分析など、効率的に研究を進めるためのサポートが期待されています。しかし、研究におけるAIの活用には、著者責任や個人情報の保護、査読原稿の取り扱いなど、倫理的な課題も多く存在します。
日本広報学会のガイドラインは、これらの課題を克服しつつ、AIツールの適切な活用方法を提示するものです。特に、査読においてAIを利用する場合でも、評価や判断は専ら査読者自身が行うべきであり、その参加状況を明確にすることが求められます。
機密性と倫理的な配慮
AIツールを使用する際は、入力情報の保存や取り扱いに関する注意が必要です。例えば、クラウド型AIサービスでは、データの保存・再利用の条件が異なるため、特に機密性の高いデータの扱いについては慎重な対応が求められます。このような環境において、未発表の研究データを外部に送信することから生じるリスクを認識することが重要です。
日本広報学会の概要
日本広報学会は、企業や行政などでの広報を研究対象とし、1995年に設立された学術団体です。現在719名の研究者や実務家が参加しており、広報活動の学術的な基盤を築く役割を果たしています。本ガイドラインは、2026年5月31日に公表された「研究倫理声明」を基に、AI時代における信頼性の高い広報研究を維持するための具体的な指針として位置づけられています。
結論
AIツールの利用ガイドラインは、研究者が新たな技術を活用しつつ、伝統的な研究の倫理観を保つための重要なステップです。学会誌『広報研究』第31号(2027年3月発行予定)からこのガイドラインが適用されるため、研究者にとっては今後の準備が求められます。日本広報学会は、状況の変化に応じてこのガイドラインを随時更新するとともに、研究環境の変化に対応した適切な指針を提供することを目指しています。
会社情報
- 会社名
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日本広報学会
- 住所
- 東京都文京区本郷2-26-9本郷片岡ビル5F
- 電話番号
-
03-5283-1104