自動化を体験する学生たち
はじめに
セイ・テクノロジーズ株式会社(東京都文京区)は、自社の開発したサーバー設定仕様書自動生成サービス「SSD-assistance」を、東京電子専門学校(東京都豊島区)に導入しました。この取り組みは、学生に“自動化”の重要性を体感させるための教育改革の一環です。実務に即したITスキルを学生たちが学ぶきっかけとなることが期待されています。
SSD-assistanceとは
「SSD-assistance」は、サーバーの設定仕様書をわずか3ステップで自動生成できるクラウドサービスです。2018年からサービスを提供し、2年以上にわたり95%以上のサービス継続率を誇ります。このツールは、IT業界の現場で必要とされる仕様書作成の手間を大幅に省くことができます。
使いやすさと導入のメリット
一般のユーザーでも簡単に操作できる設計が特徴で、専門的な知識がなくても短時間で仕様書を作成可能です。また、複雑な導入手続きが不要で、すぐに業務に取り入れられる点も大きな利点です。これにより、教育機関や中小企業でもハードルなく自動化を実現できます。
教育現場への導入背景
東京電子専門学校では、ネットワーク・セキュリティ科を中心に実務に役立つIT教育を行っています。情報学部長の砂賀勝己氏によれば、生成AIの進化に伴い、上級エンジニアが求められる時代が来るとし、そのために学生には自ら考えて効率的な業務を遂行する力を育成したいと考えています。過去に他社の自動化ツールも検討されたが、その運用やコストの複雑さから導入に踏み切れない状況でした。その中で「SSD-assistance」が選ばれたのです。
学生の声
導入後、学生たちは「手作業での仕様書作成は膨大な時間を要していたが、自動生成ツールの導入で効率が大幅に向上した」と口を揃えています。また、実際のツールを使えたことで「勉強になった」との感想も寄せられました。ヒューマンエラーが減る点も評価されています。
教員のメリット
教員側にも大きなメリットがありました。課題提出が統一フォーマットのExcelで行えるため、採点作業の時間が3〜4時間から10分未満に短縮されたと砂賀氏は述べています。今後は学生が自動チェック式を組み込む授業の改善も計画されているします。
今後の展望
現在このツールはネットワーク・セキュリティ科に限定して導入されていますが、将来的には他の学科への展開も期待されています。東京電子専門学校では、実機やクラウド環境を活用したハイブリッドな実習が行われており、この中で「SSD-assistance」をさらに活用していく方針です。
まとめ
今回の取り組みは、学生たちが実生活で重要なITスキルを身につける大きな一歩となるでしょう。未来のエンジニアたちに必要なスキルを、楽に、効率的に学ぶことができる環境を整えることで、彼らの成長を支援しています。