AIが24時間対応！新しい離婚相談チャットサービスの登場

AIで変わる離婚相談の未来

離婚に関して悩んでいる方々にとって、適切な相談を行うのは容易ではありません。特に、平日の昼間に時間を見つけて弁護士と面談するのは、職場や家庭の環境に影響されることが多く、精神的にも負担がかかります。特に、家庭内暴力（DV）の問題を抱える方には、こうしたハードルが非常に高くなるため、何もアクションを起こせずにいることが少なくありません。

そこで登場したのが、株式会社SIGQとTORUTE株式会社が共同開発したAIチャットサービス「パラリーガルAI」です。このサービスは、LINEを通じて24時間365日、無料で離婚相談を行えるようにしたものです。人々の直面する社会課題に目を向け、相談者の状況に応じて最適な情報を提供することで、次に取るべきアクションへ導いてくれます。

「パラリーガルAI」の機能

このサービスが提供する主な機能は次の通りです。

1. 状況整理とヒアリング
相談者の状況を的確に整理し、養育費の概算算出や財産分与のポイントを示します。

2. アドバイス提供
離婚に向けて考慮すべき重要な事項をアドバイスし、相談者が持つ疑問に応えます。

3. 情報提供
大規模言語モデル（LLM)と機械学習を活用し、個々の相談者に対して最適な情報を提供することに努めています。

4. 弁護士との連携
相談の内容によっては、弁護士が対応すべき案件についての無料相談も一定条件の下で提供しています。

サービスの利用状況と今後の展開

現在、「パラリーガルAI」はパブリックベータ版としてリリースされており、利用者からのフィードバックを受けながら継続的な改善が行われています。利用方法は、専用のQRコードを通じてアクセスすることができます。具体的な案内は、弁護士法人Si-Lawのウェブサイトで確認できます。

将来的には、単なるオンライン相談の枠を乗り越え、実際の弁護士との連携を強化し、地域の特性に合った社会課題の解決へとつなげていく計画です。

企業の思い

このプロジェクトに関わったSIGQの代表取締役、金築敬晃氏は、機械学習やデータ分析に特化した企業の強みを活かし、社会課題の解決に貢献できることをうれしく思っていると述べています。そして、今後はTORUTEと協力して、より高度な情報推薦のアルゴリズムを開発することを目指しています。

一方、TORUTEの代表取締役で弁護士の西田幸広氏は、裁判だけでなく、依頼者が幸せを感じられるような支援を行いたいという思いから本サービスの開発に取り組んでいます。今後は、離婚に限らず相続や事業承継など、より広範な法律問題にも対応できるよう、開発を進めていく予定です。