自動運転社会の実現に向けたV2X通信の技術的検討事業が始動
2023年10月、株式会社三菱総合研究所が総務省より、2026年に予定される自動運転レベル4の社会実装を支援するためのV2X通信システムに関する技術的検討事業を受託しました。このプロジェクトは、自動運転車両同士や、周辺のインフラと情報をやり取りするV2X通信の技術実証を実施し、社会実装の具体的な条件や通信要件を整理するものです。
事業の背景
日本政府は「第3次交通政策基本計画」において、自動運転バスやタクシー、トラックなどの普及を目指し、2030年度までに1万台の実装を目指しています。これを実現するための鍵となるのが、V2X通信技術です。この技術は、車両と周囲の環境との間でリアルタイムに情報をやり取りし、安全性を高めるために不可欠です。具体的には、700MHz帯や5.9GHz帯の専用通信と、4G/5G携帯電話網を活用した通信が検討されています。専用通信は局所的な情報交換に強く、4G/5Gは広域でのデータ通信に優れています。
本事業の概要
本事業は、3つの通信方式(700MHz帯・5.9GHz帯の専用通信、4G/5G通信)が相互に補完し合う形で、最適な条件で機能できるように検討を進めます。具体的には、関係各社と協力しながら実証実験を行い、自動運転技術の推進に寄与することを目指します。特に、地方都市や都市部での実験を通じて、300台の自動運転で運用されるバスの制御や安全支援機能を評価していきます。
各参加企業の役割
プロジェクトは、複数の企業が協働する形式で進められます。
- - 三菱総合研究所 は全体の企画・調整を行い、必要な関係者とのコミュニケーションを円滑に進めます。
- - エム・アール・アイ リサーチアソシエイツは技術的なサポートを提供し、安全性向上のための実証を行います。
- - 沖電気工業はITSインフラや関連機器の提供を通じて、V2X通信の利用ケースの開発を支援します。
- - KDDIは、4G/5Gネットワークを活用し、自動運転車両の遠隔監視に関する実証を行います。
- - ティアフォー はオープンソースソフトウェア「Autoware」の提供を通じて、実験を行い、通信基盤の確立に寄与します。
- - 日本電気(NEC)も安全運行のための要素技術を活用し、データ通信の検証を進めます。
今後の展望
本事業の成果は、V2X通信の普及を促進するための技術条件の策定や、具体的な実証計画を立案するうえで活用されることが期待されています。三菱総合研究所は、これらの取り組みを通じて、自動運転車両が安心・安全に運行できる社会の実現に貢献する姿勢を維持していく所存です。
詳細な情報は、
三菱総合研究所の公式リリースをご覧ください。