無印良品イオンモール橿原に登場する2万冊の本の循環プロジェクト

無印良品イオンモール橿原における書籍プロジェクトの全貌

2025年3月1日、新たにオープンする「無印良品イオンモール橿原」では、約2万冊の「古紙になるはずだった本」が展開される予定です。このプロジェクトは、株式会社バリューブックスと良品計画のMUJI BOOKSとの共同によるもので、本の循環問題に関する重要なメッセージを伝えています。

古紙になるはずだった本とは？

バリューブックスには、全国各地から毎日約3万冊の本が届きます。しかし、その中の約半数、つまり1.5万冊が買取不可能となり、古紙回収として処理される運命にあります。再生紙として利用する手段も存在しますが、バリューブックスは可能な限り本の形で次の読者に届けることを目指しています。こうした理念からスタートしたのが「古紙になるはずだった本」プロジェクトです。

2009年から同社は、学校や保育施設への無償での本提供を行い、「ブックギフト」や「Valuebooks Lab.」での販売などを通じて、本の再活用を模索してきました。また、これらの取り組みを「捨てたくない本」プロジェクトとして整理し、2019年からはMUJI BOOKSとの連携を開始しました。

新店舗の特色

オープン予定の「無印良品イオンモール橿原」では、ReMUJIエリアに厳選された「古紙になるはずだった本」のコーナーが設けられ、多岐にわたるジャンルの書籍が並びます。文学、絵本、アート、建築、写真集、古書など、選書の品揃えは非常に豊かです。100円または300円という手の出しやすい価格設定もあり、新しいジャンルに挑戦する良い機会となることでしょう。

本と環境意識の促進

さらに、捨てられる文庫本から再生した「本だったノート」や、無印良品の廃棄ダンボールを活用した「本とダンボールだったノート」など、環境意識を高めるアイテムも取り揃えられています。これにより、訪れる人々は身近に本の循環について考えるきっかけを得ることができます。

継続的な取り組みへの期待

バリューブックスと良品計画は、今後も本が置かれている課題に対して、解決策を見つけ出し、さらなる本のある豊かな暮らしを提案し続けていく方針です。彼らの活動が終わる時、それは「古紙になるはずだった本」が適切な形で次の読者に届いた時とも語られています。

「無印良品イオンモール橿原」での良い本との新しい出会いが、訪れる人々に豊かな体験をもたらすことを願っています。書籍を通じた持続可能な業界の未来に期待しながら、ぜひこの新店舗にも足を運んでみてください。

会社紹介

株式会社バリューブックスは、長野県上田市を拠点に書籍の買取及び販売を手掛けており、ミッションは「日本および世界中の人々が本を自由に読み、学び、楽しむ環境を整えること」とされています。実店舗「本と茶 NABO」や移動式書店「ブックバス」、寄付事業など、様々な形で本の循環を推進しています。2024年のB Corp認証取得も注目されています。