dotDataとベネッセ、AI技術を駆使した人材育成の協力開始
近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、企業におけるデータ活用の重要性がますます高まっています。それに伴い、適切なスキルを持つビジネスアナリティクス人材の不足が深刻な問題となっています。そんな中、米国カリフォルニア州に本社を置くdotDataと、岡山県岡山市のベネッセコーポレーションが、人材育成において新たな協働を始めることが報じられました。これにより、AIによるデータ分析のスキルを持つ人材を育成し、企業のデータ・ドリブン経営を加速させる狙いです。
新たな協力体制の仕組み
この協力は、dotDataが持つ最先端のAI技術「特徴量自動設計」をベースとしています。この技術は、企業が保有するデータを迅速かつ効率的に分析し、ビジネスにおいて必要となるインサイトを引き出すことを目的としています。ベネッセの得意とするDX向けの人材育成ノウハウやオンライン学習プラットフォーム「Udemy Business」との融合により、企業のデータ活用能力を高めることが期待されています。
ビジネスアナリティクス人材の育成の背景
デジタル環境が進化する中、多くの企業がAIやBIツールを導入していますが、その後の活用が課題となっています。特に業務部門におけるデータ分析能力を持つ人材の育成が急務です。新しく登場した生成AI技術によって、求められるスキルやリテラシーが変化しているため、企業は即戦力となる人材を育てる必要があります。
新プログラム「Business Online Campus」
新たに提供される「Business Online Campus」は、dotDataとベネッセが手を組んで開発したオンライン学習プログラムです。これにより、受講者は独自の演習やフィードバックを受けながら、実践的なビジネスアナリティクスを学ぶことができます。プログラムには、以下の2つのコースが用意されています。
体験コース
このコースでは、全てのビジネスパーソンを対象に、データ活用の基礎を学びます。また、AI支援のもとでデータの考察や解釈方法を学び、リテラシーを向上させます。
企画コース
このコースでは、業務改善に向けたデータ活用の企画を行います。受講者は自社の業務データを基に、具体的な施策を立案する方法を学び、独自の企画書を作成します。生成AIを利用したディスカッションを通じて、実際のビジネスシーンでの活用に向けた知識が得られます。
今後の展望
「Business Online Campus」の提供は2025年6月からスタート予定で、さまざまな業界での人材育成が期待されています。dotDataのCEO藤巻氏は、このパートナーシップが企業のデータ活用の民主化に繋がると力強いメッセージを発信しています。
dotDataとベネッセのビジョン
両社は、「日本におけるビジネスアナリティクス人材の不足を解決し、AI時代に即したデータ利用に関するスキルを持つ人的資源の育成」を目指しています。相互に補完しあう強みを活かし、AIを駆使したプログラムで次世代のリーダーたちを育成することが目標です。
この動きが企業のデータ活用の促進に寄与することで、日本のビジネス環境がさらに豊かで競争力のあるものになることが期待されます。