京都大学発のスタートアップ、エムニによる新たなAIシステム
京都大学の研究から生まれたスタートアップ、株式会社エムニは、業界大手の大東建託株式会社と提携し、新しい営業支援のためのAIロープレシステム(台本型)を開発しました。
このAIロープレシステムは、営業職の担当者が効果的に営業手法を学習するためのもので、AIが顧客役を演じ、事前に設定された台本に沿って会話を進めます。これにより、営業担当者は限られた時間や場所にとらわれず、反復練習を通じてスキルを磨くことが可能になります。例えば、AIが疑似顧客となり、実際の営業シーンに近い状況で、営業担当者が自分の提案を試すことができます。
AIによるフィードバック
会話の終了後には、AIによる個別フィードバックを受けることができます。これにより、営業担当者は自身のコミュニケーション能力や商談の進め方を振り返り、向上させるためのポイントを具体的に把握することができるのです。このシステムの特筆すべき点は、AIが地域ごとの方言に対応したバージョンも用意されていることです。そのため、担当者は実際の顧客との対話に近いシミュレーションを体験できる環境が整っています。
今後の展望
エムニは、この台本型AIロープレシステムをさらに進化させ、将来的には「AIロープレシステム(応対型)」の開発を行う予定です。この新たなシステムでは、AIが営業担当者の発言をリアルタイムで解析し、より自由な会話を提供できるようになります。リアルな営業トレーニングの実現が期待されます。
企業の背景
株式会社エムニは、AI技術を活用した「オーダーメイドAI」の開発において、製造業を中心に各企業のニーズに応じたソリューションを提供しています。エムニに在籍する研究者たちは、京都大学や東京大学でのAI研究の経験をもとに、高い専門性を持ったサービスを展開しており、企業の生産性向上に寄与しています。また、大東建託株式会社は、不動産業界でのリーダー企業であり、賃貸事業や建物の管理業務において長年の実績を誇っています。
この新システムは、日本のビジネス環境における営業力の強化を図るための重要なステップとなるでしょう。エムニと大東建託の協力により、AIを活用した営業トレーニングの新時代が幕を開けました。