日本の国防政策は国民からどう見られているのか？アンケート調査結果から見えてきた現状と課題

日本の国民は国防政策をどう思っているのか？アンケート調査結果から見えてきた現状と課題

日本の国防政策に対する国民の意識は、近年ますます高まっています。そこで、株式会社ドリームプランニングが実施した「日本の国防政策に対する評価や具体案」に関するアンケート調査の結果を分析し、国民の意識と課題を探ります。

「悪い」評価が優勢、国防への不安と課題

今回の調査では、250名の回答者に対し、日本の国防政策に対する評価を尋ねた結果、「悪い」と回答した人が全体の54%と、半数を超えました。具体的な意見として、核の傘への依存や日米同盟への疑問、中国に対する対応の遅れなどが挙げられました。

一方、「良い」と評価した人はわずか12.4%にとどまりました。その理由は、敵基地先制攻撃手段の確保や自衛隊の活躍などが挙げられていましたが、「非常に良い」と評価した人はゼロでした。これは、日本の防衛力には課題が多く、現状への不安や改善を期待する声が多いことを示しています。

サイバー防衛の強化が国民のトップ要望

では、国民は日本の国防政策をどのように改善すべきと考えているのでしょうか？

調査では、今後とるべき国防施策について複数回答で尋ねた結果、「サイバー防衛の強化」が60.4%と最も多く、国民の関心の高さがうかがえます。近年、サイバー攻撃は国家レベルでも深刻な問題となっており、個人情報や機密情報の保護、社会インフラへの影響など、その脅威はますます高まっています。

回答者からは、「気づかないうちに大変な事態になる可能性がある」「ハード面だけでなくソフト面での強化も必要」といった声が寄せられました。

スパイ防止法の制定も切実な課題

調査では、5位に「スパイ防止法の制定」が35.6%とランクインしました。これは、日本がスパイ活動に対して脆弱であるという国民の危機感を反映していると言えるでしょう。

「情報戦に負けている」「なぜ日本にはないのか謎」といった意見が見られるように、スパイ防止法の必要性を訴える声は強いようです。

徴兵制や自衛隊縮小論も

一方で、徴兵制や国民皆兵制の導入を求める声も、それぞれ4.8%と2.4%ありました。

「自分の国は自分で守るべき」「国民皆兵制で防衛力を強化すべき」といった意見がありました。

一方、自衛隊の縮小を主張する意見も1.6%ありました。「日本はラディカルな平和主義の尖兵となるべき」「戦争放棄を積極的に訴えていくべき」といった意見がありました。

国民の意見を反映した国防政策の必要性

今回のアンケート調査では、日本の国防政策に対する国民の意識は多様であることが明らかになりました。

強化を求める声がある一方で、日米同盟への依存や具体的な施策に対する不安、スパイ防止法の必要性など、様々な課題も浮き彫りになりました。

今後の日本の国防政策は、国民の意見を真摯に受け止め、安全保障上の課題に対応できるよう、具体的な対策を講じていくことが重要です。