ウクライナ復興支援シンポジウムのご案内
2025年7月15日、一般社団法人全国心理業連合会(以下、全心連)が主催する「ウクライナの復興支援としてのヘルスケア活動(医療・介護・心のケア)シンポジウム」が東京都千代田区で開催されます。このシンポジウムは、ウクライナのリヴィウ州トルスカヴェーツィ市からの要請を受けて実現しました。目的は、日本の在宅医療や介護、心のケアに関する知見を共有することで、ウクライナの復興に向けた貴重な情報交換を行うことです。
背景
2022年に始まったロシアによる侵攻から3年が経過した今、ウクライナでは多くの人々が心身に深い傷を抱え、日常生活を送っています。特に、戦闘によって障害を負った子どもや高齢者の支援が大きな課題となっています。ウクライナには日本のような介護保険や障害者支援制度が整っておらず、特に女性に過剰なケアの負担がかかる現状があります。こうした課題を解決するため、日本国内ではウクライナの戦後復興を見据えたプロジェクトが進行中ですが、建物や経済の復興と同様に、ヒューマンヘルスケアの視点が不可欠です。
シンポジウムの概要
このシンポジウムでは、医療・福祉・心理の専門家が集まり、ウクライナと日本の現状を比較し、共通の課題について議論します。特に、ウクライナ避難民の心のケアや在宅医療の現状など多岐にわたるテーマが取り扱われます。
- - 日時:2025年7月15日(火)14:00-17:00
- - 場所:参議院議員会館B1 104会議室
- - 主催:一般社団法人全国心理業連合会(全心連)
- - 対象:医療・福祉・心理関係者等
- - 定員:約50名
- - 参加費:無料(事前申込制)
プログラムの内容は次の通りです。
14:00 開会の挨拶・来賓挨拶
14:15 日本におけるウクライナ避難民の心のケア
14:30 ウクライナ本国における医療・介護・心のケアの現状
15:30 日本の在宅医療・介護の現状
16:15 ウクライナ避難民の介護人材活用について
16:25 パネルディスカッション
17:00 閉会予定
トルスカヴェーツィ市の位置づけ
トルスカヴェーツィ市は、リヴィウ州西部に位置し、療養地「ナフトゥシャ」で知られています。現在は、戦争で傷を負った人々や国内避難者を多く受け入れ、地域のヘルスケア体制が問われています。市は医療サービスを提供する一方で、これらのニーズに応えるための体制強化が急務とされています。
全心連の取り組み
全心連は、2022年5月からウクライナ避難民の心のケアを目的とした交流センターを運営しています。交流センターでは、生活に困る避難民や心の傷を抱える人々に対して、相談や情報提供を行い、安心した環境を提供しています。また、心のケアに関しては、認定された「話を聴くプロ」と呼ばれる心理カウンセラーが支援を行っています。
結論
このシンポジウムは、ウクライナの復興に向けた貴重な情報を交換し、双方の専門家が相互理解を深める場となることが期待されます。参加を通じて、これまでの知見をもとに、今後の具体的な支援策を模索していく機会となるでしょう。皆様のご参加を心よりお待ちしております。