ユニセフ・こども家庭庁共催「みんなの“こえ”のうた」の意義
2024年は日本が「子どもの権利条約」に批准した30周年にあたり、この節目を記念して日本ユニセフ協会がこども家庭庁と共同で、「こどものけんりプロジェクト」を立ち上げました。その一環として、2025年5月23日に「みんなの“こえ”のうた(インクルーシブver.)」が正式に発表され、6月3日に公式サイトで公開されます。この楽曲は、子どもたちの権利について考える重要なメッセージを届けるものです。
このプロジェクトの中心となる「みんなの“こえ”のうた」は、特に障がいのある子どもたちとそうでない子どもたちが共に参加する形で作り上げられました。「“こえ”のうた」の元となるメロディーは、ハンバート ハンバートの佐藤良成さんが作曲し、満島ひかりさんが歌っています。楽曲には、子どもの権利として「声を聞くこと」が主題として盛り込まれており、その理念に基づいて表現されています。
インクルーシブな参加
「みんなの“こえ”のうた」においては、視覚や聴覚に障がいを持つ子どもたちも参加しており、ホワイトハンドコーラスNIPPONのメンバーがその活動に関わっています。彼らは歌声だけでなく、手や顔の表情、全身の動きを使って、自分たちの感情や思いを表現しています。このような多様な表現方法によって、音声以外の形でも「こえ」を届けることができます。
日本ユニセフ協会の広報担当である松本和子さんは「来月、ユニセフは創立70周年を迎えます。私たちの活動が、社会で困難な状況にある子どもたちを支えるために今も続いていることを強調したい。」と述べ、協力の大切さを強調しました。特に今年はデフリンピックが日本で開催されるため、「みんなの“こえ”のうた」がインクルーシブな社会を築くための支援ソングとして、多くの人々に受け入れられることを願っているそうです。
放送予定とメイキングムービー
この楽曲は、NHK Eテレの「SDGs子ども番組『あおきいろ』」でも特集される予定です。6月6日には、ホワイトハンドコーラスNIPPONのメンバーが制作に関わったメイキングムービーも合わせて放送され、彼らがどのようにこの歌に込めた思いを表現したのかを視聴者に伝えます。
楽曲は日本ユニセフ協会の「こどものけんりプロジェクト」特設サイトや公式YouTubeでも視聴可能です。6月3日正午から配信が開始される予定です。興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
教育と啓発活動
「こどものけんりプロジェクト」は、教育番組や教材の開発に注力し、『子どもの権利を大切にする教育』用の教材を全国の幼稚園や小中高校に展開する方針です。これにより、子どもたちが自分自身の権利を理解し、他者の意見を尊重する重要性を学ぶ機会が増えます。日本ユニセフ協会は多様な関係者と連携し、幅広い活動を展開しています。
ユニセフは現在、世界中で21のエリアで約190の国々と連携し、子どもたちの権利が守られるよう活動しています。特に困難な状況にある子どもたちを支え、その理念を具体的な行動に移している活動は世界的に評価されています。
日本ユニセフ協会もその一翼を担い、国連の理念を基にして広報活動や募金活動を行っています。全ての子どもが笑顔で育つための基盤作りを目指し、これからも精力的に活動を続けていく所存です。詳しい情報は公式サイトをご覧ください。