丹後の魅力を再発見するプロジェクト
京都丹後地方には、古くから続く織物の伝統があります。しかし、地域の織物産業は1972年頃から生産量の減少が続き、かつての活気を失っていました。そんな中、老舗手織りブランドKUSKAは、地元アーティストと手を組み、2023年3月13日から「巨大壁画」制作プロジェクトをスタートさせます。
プロジェクトの背景
KUSKAは2010年に設立され、手織りネクタイを中心に国内外で展開しているブランドです。店舗は東京の帝国ホテルプラザをはじめ、ロンドンのサヴィルロウなど、国際的にも評価されています。しかし、地元丹後の織物産地が衰退し続ける中で、この状態を何とかしたいという思いが強まりました。
ある日、イギリスで商談を行っていたKUSKAの設立者は、東ロンドンのショーディッチで目にした壁画とその周囲の活気に触発されました。壁画が地域のシンボルとなり、訪れる人々を惹きつけ、周囲の活性化に寄与している姿を目の当たりにし、丹後地区でのプロジェクトの必要性を痛感したのです。これを契機に1年間の準備期間を経て、いよいよプロジェクトが始動します。
地元アーティストとのコラボレーション
このプロジェクトは、地元のアーティスト210(ツーテン)によって進められます。彼は京都府京丹後市出身で、アメリカンカルチャーや昭和の日本の漫画から影響を受けた独特のスタイルを持っています。210は、今回の壁画作品を「織物(伝統)」「丹後の海」「ブルー」をテーマにし、彼自身の感性で表現します。
その作品は、ポップで細部に至るまで描き込まれたタッチが特徴的です。今回の壁画が完成することで、地域の魅力が再認識され、さらに多くの人々にこの地を訪れてもらえることを目指しています。
制作スケジュールと場所
壁画制作は、2023年3月13日から4月13日までの期間で行われる予定です(天候により前後する可能性があります)。制作品はKUSKAの工房、京都府与謝郡与謝野町にて実施されます。この新しい試みが地域文化の振興に一役買うことを期待しています。
また、このプロジェクトはクラウドファンディングサイト「マクアケ」にて応援を募っています。プロジェクトの詳細については、
こちらからご確認ください。
KUSKAの理念
KUSKA fabricは、素材と対話しながら職人の手仕事を大切にし、温かみのある製品を未来に届けることを目指しています。丹後織物の350年の伝統を背景に、唯一無二のグローバルブランドに成長することが期待されています。たくさんの方にこのプロジェクトを知っていただき、丹後の文化と魅力を再発見してもらうことを願っています。
詳しい情報は、KUSKAの公式ウェブサイトでも確認できます。
KUSKAの公式サイト。
このプロジェクトは、丹後の未来を切り開く一歩となるでしょう。