愛知県消防本部へ寄贈された消防用消火剤の効果と意義

消防用消火剤の寄贈とその意義

2025年6月18日、愛知県丹羽郡の株式会社ファイテックが、丹羽広域事務組合消防本部に対して山林火災用消火剤「Forest Defender 500L」および消毒用アルコールを寄贈しました。この寄贈による感謝状の贈呈式が行われ、脇坂消防長からの謝辞が贈られました。

寄贈の背景

近年、日本各地で山林火災の発生率が増していることから、消防活動にはさらなる「即応性」「機動性」「安全性」といった要素が求められています。そんな中、ファイテックが提供した「Forest Defender」は特に注目されています。この消火剤は、水で1%から6%に薄めることで、高い消火効果を得ることができる点が特長です。さらに、耐塩性や難燃性にも優れており、住宅火災にも応用可能です。

実際に、2025年2月に岩手県大船渡市で発生した森林火災の現場でも使用され、現地の消防からも高い評価を受けました。火災発生件数が減少傾向にあるとはいえ、異常気象による大規模火災のリスクは依然として高い状態です。そのため、ファイテックは地域防災力を強化する目的で寄贈を決定しました。

贈呈式の詳細

寄贈式は丹羽広域事務組合消防本部で行われました。式の進行では、まず開式の挨拶があり、続いてファイテックの代表取締役社長・林富徳氏が挨拶を行いました。その後、目録の贈呈と感謝状の授与、そして記念撮影が行われました。このような交流を通じて、地域の消防活動の一層の強化につながることが期待されています。

脇坂消防長は「いただいた消火剤は、今後の災害対応に有効に活用し、地域住民の命を守るために尽力します」と述べ、寄贈品の重要性と自組織の意義を強調しました。

株式会社ファイテックの使命

ファイテックは、火災による被害をできる限り抑えるために、さまざまな製品の開発を行っています。同社の理念として「火災から一人でも多くの人命を守る」という使命を掲げ、安全・安心な社会を実現するための活動に取り組んでいます。

ファイテックの主要製品には、投てき用消火用具や業務用消火スプレー、さらには火災に強い消火剤が含まれています。これらの製品は、日本国内の消防機関だけでなく、海外48か国にも展開されています。

また、AIやIT領域にも事業を拡大しており、宅配ボックスのパスワード管理システム「Passluck」を提供するなど、さまざまな社会課題に対するソリューションを探求しています。