フードデリバリーと食材宅配の現在の状況
最近、株式会社クロス・マーケティングが実施した「宅配に関する調査(2024年)」の結果が注目を集めています。この調査は、全国47都道府県の20~69歳の男女2,500人を対象に、フードデリバリーと食材宅配の利用状況や意識について詳しく分析したものです。
フードデリバリーの利用状況
調査によると、最近3か月間のフードデリバリーの利用率は15%にとどまっており、これは2年前に比べて5ポイントの低下を示しています。特に20代では9ポイントも減少しており、全体的に見ると30代を除く世代での利用率が大きく減少しています。
フードデリバリーが利用される場面で最も多いのは、「外食をするのが面倒」と「料理をするのが面倒」であり、それぞれ54%と44%の割合で存在します。しかし、利用者からは配達料金の高さや温度管理、少量の注文のしづらさといった不満も上がっています。特に、配達エリアについては以前よりも広がりを見せていますが、それでも依然として課題は残っています。
今後の利用意向を尋ねたところ、フードデリバリーを過去に利用したことのある人々の60%が「利用したい」または「やや利用したい」と回答していますが、全体としては過去2年と比較して減少傾向にあります。
食材宅配の利用状況
一方で、食材宅配の利用率は最近3か月間で15%と変わりがなく、30代層には比較的高い利用率が見受けられます。食材宅配の利用理由として挙げられたのは、「重たいものを届けてもらえる」と「買い物が面倒」という声が多く、共に40%を超えています。さらに、安全性や安心感も30%が重視しています。
利用者からの不満点としては、フードデリバリー同様、少量の注文のしづらさや配達料金の高さ、温度管理、配達までの時間の長さが挙げられています。特に温度管理については、今年の猛暑の影響もあり、今まで以上に重要視されているようです。
食材宅配の今後の意向
食材宅配に対する今後の利用意向をみると、72%の人が「利用したい」または「やや利用したい」と回答しており、前回の調査と比較して大きな変化は見られませんでした。これは、食材宅配が安定したニーズを持っていることを示しています。
まとめ
調査全体を通して、フードデリバリーと食材宅配はそれぞれ異なるニーズを持っていることが分かりました。フードデリバリーは手軽さを求める一方で、料金やサービスに対する不満も多く、利用意向が減少傾向にあるのが現状です。一方、食材宅配は安定した需要を維持しており、特に重い食材の配達に関しての意向は高いことが特徴です。今後の宅配業界の動きに期待が高まります。
調査に関する詳細なレポートは、株式会社クロス・マーケティングの公式サイトからダウンロードできます。