三菱電機の新戦略
2025-09-10 07:50:16

三菱電機がグローバルOTセキュリティの強化を目指すためNozomi Networksを完全子会社化

三菱電機がNozomi Networksを完全子会社化



三菱電機株式会社は、米国のOT(Operational Technology:制御・運用技術)セキュリティのリーダー、Nozomi Networks Inc.の全持分を取得し、同社を完全子会社化する運びとなったことを発表しました。本取引は2025年9月9日に合併契約が締結される予定で、最終的な承認手続きが整い次第、2025年中には完了する見込みです。

背景と目的


近年、製造現場や社会インフラにおけるIoT化やデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、現場の機器がインターネットなどのネットワークに接続されるケースが増加しています。それに伴い、サイバー攻撃のリスクも増えており、OTセキュリティ対策の重要性が増しています。

三菱電機はこれまで、金融業界をはじめとする多様な分野で培ったITセキュリティ技術を活かし、業界のDXを推進しつつ現場設備を守るための「ワンストップOTセキュリティソリューション」の開発に取り組んでいました。Nozomiの買収は、そのOTセキュリティ事業の強化を狙ったものです。

Nozomiは、年平均成長率(CAGR)33%という優れた成長性を有し、70%を超える粗利率を持つ企業です。三菱電機はNozomiの技術力と自身のOT領域でのソリューションを融合させ、セキュリティ事業のさらなる強化を目指します。

本取引の方法


本取引は、三菱電機が設立した米国の完全子会社Nirvana Merger Sub, Inc.を通じて行われます。逆三角合併の形でNozomiを買収し、Nozomiの株主には現金を支払うことで全発行済株式が合併対価に転換されます。また、三菱電機はNozomiの普通株式の100%を取得し、完全子会社化が実現します。

今後の見通し


本取引により、三菱電機はNozomiの持つデータを活用して新たなサービスを共創することを目指します。これによって、デジタル基盤「Serendie®関連事業の飛躍を図り、顧客のDXを安全に支援するソリューションを提供していく方針です。今後、業績予想に変化が生じた場合は、迅速に対応します。

まとめ


三菱電機のNozomi Networksの完全子会社化は、OTセキュリティ市場での地位を強化し、顧客に対するより安全で確実なサービス提供につながるものと期待されています。これにより、企業が直面するサイバーセキュリティの課題に対し、総合的な対策を講じることが可能になるでしょう。


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会社情報

会社名
三菱電機株式会社
住所
東京都千代田区丸の内2-7-3東京ビル
電話番号
03-3218-2111

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