阪急電鉄とTransreportが提供する新たな介助アプリ
2025年春、阪急電鉄株式会社は、移動のバリアフリー化を推進するため、Transreport LimitedおよびTransreport Japan株式会社と提携し、「介助(サポート)リクエストWebアプリケーション」の提供を開始します。この新しいプラットフォームは、障がい者や高齢者を含むすべての乗客が、快適で安全な移動を実現するための重要な手段となるでしょう。
簡単操作でサポートをリクエスト
このアプリでは、ユーザーが出発前に簡単な操作で乗降サポートをリクエストできます。乗客が一度プロフィールを登録すれば、サポートのニーズが自動で記録され、必要な情報を毎回伝える手間が省かれます。これにより、よりスムーズな利用が可能になり、移動がより安心なものとなります。
効率的な駅係員のサポート
乗客からのリクエストに基づいて、駅係員が事前に準備を整えることで、迅速かつ効率的な対応が実現します。この仕組みは、車いす利用者や視覚に障がいのある方、様々なニーズを持つ乗客にとって、非常に有益です。公共交通機関全体のバリアフリー化に向け、重要なステップとなるでしょう。
国際的な成功を背景に
Transreportは2021年5月に英国で初めてこのプラットフォームをリリースし、大きな成功を収めてきました。100万人以上のユーザーに利用され、2023年のApple Design Awardsの「包括性」カテゴリーのファイナリストにも選出されるほどの評価を受けています。そこから得られた経験を基に、日本市場の特性に適応したサービスを提供していく方針です。
地域に根ざしたサービス
Transreport Japan株式会社は、地域に密着したサービスを提供するために設立されました。駅係員の作業が効率化されることで、障がい者や高齢者が安全かつ快適に移動できる環境が整います。また、Transreportの代表取締役、木川菜都子氏は、「阪急電鉄との提携を通じて、日本の特有のニーズに応じたソリューションを提供し、乗客に質の高いサービスを提供できるよう貢献していく」と述べています。
アクセシビリティ委員会の設立
加えて、2024年10月には「アクセシビリティ委員会」が設立され、障がいのある方々の声を直接フィードバックする仕組みが整います。この委員会では、定期的にワークショップを行い、実際のユーザーのニーズを把握することを目指しています。これにより、ユーザー視点を大切にしたサービス改善が図られるのです。
未来の公共交通機関へ
Transreportは、公共交通機関のアクセシビリティ向上を通じて、多様な人々が快適に移動できる環境の構築を目指します。「移動の民主化」を掲げ、すべての人に優しい交通手段を提供するための取り組みがますます重要になるでしょう。
これからの鉄道旅において、障がい者や高齢者を含む全ての乗客が安心して利用できる未来を、Transreportと阪急電鉄が築いていきます。