企業の社会的責任を果たすRYODENの取り組み
長野県上田市に位置する株式会社RYODENは、地域貢献活動の一環として、企業版ふるさと納税制度を利用した寄附により、日本政府から紺綬褒章に係る褒状を授与されました。その表彰式は2025年7月7日に長野県上田市役所で行われ、信州大学繊維学部の村上学部長、RYODENの富澤取締役社長、上田市の土屋市長が出席しました。
この寄附は、RYODENが信州大学繊維学部と共同で開発した環境負荷を低減するレーザー加工技術を基盤としており、地域の産業振興と人材育成を目的とした「拠点整備」の支援を意図しています。特に、2024年に開所した「ふらっと試作工房」は、地域の企業やスタートアップ、学生、研究者が自由に利用できる革新的なものづくりの場として設置されています。
開かれたものづくりの場「ふらっと試作工房」
この試作工房には、多様な材料に対応できる先進的なレーザー加工機が導入されています。これにより、金属や繊維、バイオ素材といった様々な素材を使った製作が可能です。本工房では新たな機能を持つ「機能的テクスチャ」の加工が行え、自然界に見られる微細構造を模倣した生物模倣技術を活用しています。
具体的には、親液性、撥液性、滑落性、防汚性、無反射性、光の透過性、加飾性、低摩擦、低騒音など、さまざまな機能を持つ表面処理が実現されます。これらはAIによって自動化されており、利用者は条件を設定するだけで、容易に試作品を作成することができます。この進化により、地域から新しいものづくりが生まれることが期待されています。
RYODENと信州大学の連携
株式会社RYODENは、2018年以来、信州大学繊維学部との産学連携を強化し、革新的な産業技術の研究開発に取り組んできました。特に、小型の微細レーザー加工機を共同開発し、撥水性素材の表面加工技術で世界初の成果を挙げています。この技術はサステナブルな製品づくりに貢献し、地域社会に役立つことを目指しています。
また、RYODENは「バイオミメティクス加工技術研究会」を設立し、企業や大学、研究機関と協力しながら新たなビジネス創出や技術の普及に努めています。この研究会は年に数回開催され、毎回多くの関係者が参加し、幅広い情報交換や技術交流が行われています。
今後の展望
今回の寄附は、RYODENの社会貢献活動の方針に基づいており、地域課題の解決や地方創生に寄与するものです。今後も同社はサステナビリティを重視し、地域社会や環境に対する取り組みを推進していく姿勢を崩すことなく、安心・安全で持続可能な社会の実現に向けて貢献することを目指します。
詳しい情報は、RYODENの公式サイトや関連リンクを通じてご確認いただけます。