次世代型コンタクトセンター
2024-10-07 20:29:03

生成AIを活用した次世代型コンタクトセンターの進展と成果

生成AIを活用した次世代型コンタクトセンターの進展と成果



2023年5月30日、株式会社NTTマーケティングアクトProCXやUSEN NETWORKS、HEROZなどの企業が共同で設立した「次世代型コンタクトセンター」プロジェクトが始まりました。このプロジェクトは、深刻な労働人口不足に直面するコンタクトセンター業界の課題を解決するために、生成AI技術を取り入れたものです。ここでは、その進捗と成果を詳細にご紹介します。

プロジェクトの背景と目的


コンタクトセンターでは、質の高い顧客サービスを提供するために優秀なオペレーターを育成することが急務とされています。このため、プロジェクトでは「生産性向上」「マネジメント高度化」「チャネル最適化」という三つのテーマに取り組み、それぞれの分野での業務改善を目指しています。

プロジェクトの役割分担


  • - NTTマーケティングアクトProCX: 顧客の応対履歴やドキュメントを分析。ChatGPTを活用したナレッジ構築を支援。
  • - HEROZ: Azure OpenAI Serviceを導入し、カスタマイズされたChatGPTサービスを提供。
  • - USEN NETWORKS: 自社のカスタマーセンターに生成AIを導入し、新たなユースケースを開拓。

成果報告: 生産性向上の具体的取り組み


本プロジェクトでは、USEN NETWORKSが提供する法人向け光回線サービス「USEN光 plus」を対象に、オペレーターのサポート機能を強化しました。具体的な取り組みとして、以下の2つの機能を実装しています。

1. 応対支援機能によるATT削減


多様な問い合わせに対する回答を迅速に行うために、オペレーターが頻繁に使用する社内資料をAIに学習させ、即座に正確な情報を引き出せる環境を整えました。結果として、FAQの正答率は15%から80%に引き上げられ、オペレーターの応対時間も約14%改善しました。

2. 応対要約機能によるACW削減


オペレーターが顧客応対後に必要な要約作成を自動化することで、記録管理の負担を軽減しました。この機能により、実際の要約作成時間が74%短縮され、業務の効率化が実現されました。

成果実現のための成功要因


本プロジェクトの成功を支えたのは、以下の3つの要因です。
1. ナレッジデータベースの改修: AIが理解しやすい形式でデータを整理・整形しました。
2. 生成内容の評価: AIの生成した回答の精度を徹底的に評価し、改善のサイクルを確立しました。
3. 回答領域の拡充: 生成AIの回答精度をさらに向上させるために新たな社内資料を追加しました。

今後の展開


NTTマーケティングアクトProCX、HEROZ、USEN NETWORKSは、今後も生産性向上に向けた取り組みを続けると共に、「次世代型コンタクトセンター」の実現に向けて、さらなるソリューションの開発に取り組む計画です。これにより、AIと人間の協働を深化させ、より高い顧客満足度を実現することを目指しています。


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会社情報

会社名
HEROZ株式会社
住所
東京都港区芝5-31-17PMO田町2F
電話番号

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