東日本大震災からの復興を形にした石巻工房の新商品とサイトリニューアル

2023年3月、石巻工房が直販サイト「KOBO SHOP」をリニューアルしました。これに伴い、同工房が手掛ける新たなプロダクト「ISHINOMAKI STOOL KIT mini」も発表されています。石巻工房は2011年の東日本大震災を機に設立され、震災を経験した地域の復興を支援することを目的に動き出しました。設立当初は、建築家の芦沢啓治さんを中心に、木材や材料を集めてDIY支援を行い、市民が自由に利用できる施設を築くところから始まりました。

その後、2014年に法人化されて以来、地域内外のデザイナーとのコラボレーションを通じ、被災地に特有の材料と技術を活かしたデザイン性のあるプロダクトを展開しています。石巻工房は、地元の文化と魅力を伝えるため、石巻に工房とゲストハウス、東京にもショールームを持ち、世界中のパートナーと共に活動しています。

KOBO SHOPのリニューアル

今年3月、石巻工房は設立12周年を迎え、直販サイト「KOBO SHOP」を一新しました。これまでの理念を大切にしつつ、協力するデザイナーや商品をシーンごとに選びやすくして、より多くの人に石巻工房の魅力を届けることを目的としています。リニューアルされたサイトでは、製品の背景やデザインのストーリーを深く理解できるよう工夫されています。サイトリンクはこちらです: KOBO SHOP

ISHINOMAKI STOOL KIT miniの誕生

新たに発売された「ISHINOMAKI STOOL KIT mini」は、仮設住宅の住民とのワークショップを通じて開発されました。このプロダクトは、仮設住宅の環境下で必要とされる実用性を重視し、コンパクトで軽量なスツールに仕上げられています。また、この組み立てキットは、実物と同じ製作工程を経て、1/4サイズのミニチュアが作れるようになっており、デザインとしての楽しさも感じられます。

ISHINOMAKI STOOLは、2015年にはロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバートミュージアムのパーマネントコレクションにも加わりました。このミュージアムは世界的に評価されるアートとデザインのコレクションを持つ施設として知られており、スツールはデザインの質だけでなく、震災から生まれたプロダクトとしての価値も評価されました。購入時には先着50名にデザイン画ポスターが進呈されます。価格は7,700円（税込）で、送料無料です。今後もベストセラー商品の販売が予定されており、石巻工房のさらなる展開が期待されます。