日本発の聖書ファンタジーが世界へ
2018年に誕生したF.エフライム氏の長編聖書ファンタジー『イスルイン物語』が、フィンランド語に翻訳される運びとなりました。この作品は日本での出版からわずか数年で、海外市場への進出が実現するという快挙です。
フィンランドでの出版の背景
フィンランドの教会関係者であるピヒカラ氏は、作品の翻訳に向けて積極的に動きました。彼は1972年に日本に初めて来て以来、長い間関西や四国で活動を続けてきた宣教師で、今でも『イスルイン物語』に対して強い熱意を抱いています。「この作品は他の言語に翻訳される価値がある」と彼が自信を持つ理由は、そのストーリーの深さと魅力にあります。フィンランドでは、宗教が身近なテーマであり、聖書に親しむ人々に新たな刺激を与える可能性が高いのです。
翻訳チームの結成
ピヒカラ氏はフィンランド語版を制作するため、エシュルン出版の代表、大塩英子氏と共に翻訳者を探し始めました。当初、彼は三浦綾子さんの小説を翻訳した経験のある宣教師に依頼することを考えましたが、忙しさから断られたため、ついに自ら翻訳を試みることになりました。しかし、彼自身だけでは物語を美しく仕上げるのは難しいと感じ、その思いをバンスカさんに託しました。彼女は新聞記者としての経歴を持ち、文章力にも定評があります。
日本とフィンランドのキリスト教文化の違い
『イスルイン物語』は、聖書のストーリーに基づいて描かれているため、フィンランドの読者にとっては特に話題になりやすいでしょう。フィンランドはキリスト教が国教で、約80%の人々がクリスチャンです。一方、日本ではクリスチャンの割合はわずか1%です。この文化的背景が、フィンランドでの作品の受け入れに大きく影響しているのです。
読者へのメッセージ
フィンランドでの出版が実現することで、日本で生まれたこの作品が国際的に評価される日も遠くありません。日本の読者もこの機会に『イスルイン物語』に触れ、新たな視点を得ることができるでしょう。宣教師たちから高い評価を受けているこの作品をぜひ手に取ってみてください。
今後の展望
『イスルイン物語』は今後も続編が刊行予定であり、さらなる展開が期待されます。8月18日に行われた著者とのトークイベントでは、次の作品についてのヒントも披露され話題を呼びました。このように、今後の動向から目が離せません。フィンランドでの成功を経て、さらに多くの国々にも広がっていくことを願います。
書籍概要
- - タイトル: イスルイン物語預言されし王一巻
- - 著者: F.エフライム
- - 体裁: B6判 343ページ
- - 出版社: エシュルン出版
- - 発売日: 2018年11月15日
- - 価格: 1,800円+税
- - Kindle版価格: 700円+税
- - ISBN: 978-4-909803-00-9
購入方法
こちらの書籍は、Amazonやエシュルン出版の公式サイトを通じて購入可能です。