若者の悩み、深刻化する現状
近年、SNSの普及や人間関係の複雑化、将来への不安などの影響で、特に10代や大学生を中心とした若者の悩みは急激に深刻化しています。このようにして増加している悩みは、相談件数としても目に見える形で現れており、NPO法人若者メンタルサポート協会(以下、若メン)が運営するLINE相談窓口には、2015年からの約10年間にわたり、延べ4万人以上の若者が相談に訪れています。今も毎月約2万通の相談が寄せられており、この状況は年々厳しさを増しています。
支援の新たな形、若者特化型AIの開発
若メンは、若者の悩みを個人の問題として受け止めるだけでなく、社会全体が一緒になって解決すべき課題と捉えています。このような観点から、支援体制の充実を図るために、新たな試みとして「株式会社Z-BULL(ゼットブル)」と連携し、若者特化型AIの開発を進めています。Z-BULLは、若メンの相談員の一人であるZ世代の若者たちによって設立されたスタートアップ企業であり、若メンはその理念や安全性、活用方針を監修しています。これにより、より効果的に若者を支援する手段が確立されようとしています。
2026年からの社会実装を目指して
この新しい取り組みは、社会実装のモデルケースとして、2026年1月23日から若メンのLINE相談において段階的な導入が開始される予定です。このAIは、相談者の内容や対話の傾向に基づき、若者特有の言葉遣いや感情の揺れに対応した返答を行うことで、支援の質を向上させ、待機時間の短縮を狙います。単なる悩みの受け止めにとどまらず、進学や就職といった将来の選択にも寄与できる仕組みが構築される予定です。
Z世代がZ世代の課題を解決する
今後、若メンとZ-BULLでは、日々の相談内容や対話のデータを活用し、若者一人ひとりの関心や価値観、悩みの傾向を分析することで、進学や就職などの次のステップに向けた支援も行うプログラムを設計しています。若者特化型AIカウンセリングの導入を目指し、900万円の資金調達も成功しており、若者が抱える課題に自ら向き合う姿勢を示しているのです。
横の連携で新しい未来を支える
今回のプロジェクトは、営利と非営利の枠を超え、現場の視点から若者を支援する新たな連携モデルとしての発展が期待されています。若メンは、今後も現場で得られた若者の声を基に、人間の支援とテクノロジーを結合させた新しい若者支援の形を模索し続けます。孤立することなく、安心して未来を選択できる社会の実現を目指して、取り組みを加速させる決意です。