窪田望監督のドキュメンタリー『AIが消し去る声』、国際映画祭で最高賞を獲得

窪田望監督の新作が国際映画祭で評価される

現代美術家であり、AI技術の研究者としても知られる窪田望監督が手がけたドキュメンタリー映画『AIが消し去る声』が、第11回ICP Entertainment Film Festivalにて「BEST HUMANITY FILM」に選出されました。この映画は、AIが私たちの生活にどのように影響を与えているかを深く掘り下げ、人間の声がいかにして消し去られつつあるのかを問いかけます。

作品内容とメッセージ

『AIが消し去る声』は、AI社会のもとで見えにくくなっている声に焦点を当てた作品です。窪田監督は、AIの開発において排除される外れ値、つまり、社会的マイノリティの存在を可視化することが必要だと感じました。この作品では、エンジニアが生まれつきの障害を持つ人々の声を操作する過程を描き出し、観る者に多様性と人間性についての重要な問いを提供します。特に、暮らす裂手症の方々やその関連する人々の実体験を交え、AIが人間の声をどう扱っているか、また、どう感じ取るべきかを探求しています。

国際的な評価

ICP Entertainment Film Festivalはニューヨークで開催される国際映画祭で、作品の社会的・倫理的メッセージが評価される「BEST HUMANITY FILM」部門が特によく知られています。本作が評価された理由は、多様な声が交じり合う都市ニューヨークにおいて、AIが排除しがちな存在を取り上げた点にあります。これにより、国際的な対話が生まれることを期待しています。