カリモクとNUNOの新たな試み、糸と布の魅力を探る企画展

カリモクとNUNOのコラボレーション企画展

カリモク家具株式会社（愛知県知多郡東浦町）とテキスタイルデザイナーの須藤玲子が率いるNUNOは、2025年9月6日から10月11日まで、東京都港区のKarimoku Commons Tokyoで「karimokuとnuno ― 糸づくり布づくり」という企画展を開催します。本展では、日本各地の伝統的な布作りと、その背後にあるサステナブルな取り組みを紹介しつつ、日本の布の魅力を探ります。

展示内容と魅力

本企画展は、インテリアデザイナー小野由記子の監修、デザインスタジオwe＋による会場構成のもと、愛知県の尾州と群馬県の上州の二つの地域で開発された布を中心に構成されています。尾州では、近年国内の毛織物生産地として名を馳せており、再利用の概念が浸透しています。ここから生まれた布「えんぴつ」、「マーカー」、「モザイク」の3種類の布が展示され、初公開の上州のプロトタイプ布も見どころの一つです。

展示には、布づくりの背景を知るための素材サンプルや、製造過程のドキュメンタリー映像が含まれ、来場者は布がどのように作られるのかを体感できる内容となっています。特に原材料から糸が出来上がり、一枚の布が形成されるプロセスを追い体験できるのがこの展示の魅力です。

また、期間中にはトークイベントも開催予定で、詳細はKarimoku Commons Tokyoの公式サイトにて発表される予定です。来場者は布の質感を直に体感しながら、インタラクティブな体験をお楽しみいただけます。

「karimokuとnuno」プロジェクトについて

「karimokuとnuno」は、2022年にスタートし、日本の染織産地の魅力を再発見し、新たな価値を創造するために立ち上げられたプロジェクトです。NUNOのデザイナーが、各地での職人との対話を通じて新しいデザインを生み出しており、各産地の特性を生かした布作りを行っています。

日本には、伝統的な手仕事から最新技術まで、豊かな染織文化がありますが、インテリアテキスタイルの分野ではその魅力が十分に認識されてきませんでした。カリモクとNUNOは、この分野における新たな展開を目指しています。

産地に根ざした布づくり

特に尾州の布は、「もったいない精神」が根付く生産地で、サステナブルな製品を生み出しています。また、上州では、デッドストックの生地に刺繍を施して新たなデザインを生み出すアップサイクル手法が注目されています。今回は、これらの布の本質的な価値を伝えるため、製造風景や職人の手仕事を記録した映像も展示します。