応用地質株式会社が開発した「表層傾斜計クリノポール」が、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録されました。新たに登録されたクリノポールは、地盤や構造物の動きを把握するための先進的な傾斜監視クラウドシステムで、多くの期待が寄せられています。
技術の概要と特長
クリノポールは、地盤表層の変位を高精度に測定するためにセンサーを使用しています。それまで一般的にデータが温度に影響されていましたが、この技術ではセンサーを地盤内部に埋め込むことによって、その影響を最小限に抑えることが可能です。
データは自動的にクラウドサーバに送信され、通常の傾斜監視システムと比較してデータの質、施工のしやすさ、経済性といった面での向上が期待されています。
導入実績
最近の厳しい気象条件に伴い、国土を広範囲でリアルタイムに監視する防災システムの必要性が増しています。そこで、クリノポールが注目されています。これは、低コストで簡単に設置できるため、優れた傾斜データの取得が可能という利点があります。
2020年に正式にリリースされたこのシステムは、斜面や道路、河川、砂防等の施工管理において幅広く活用され、発売から今までに1,300台以上が出荷されています。そして、現在も約100箇所のサイトで近く500台のクリノポールが設置され、緊急時に備えた監視が行われています。
今後の展開と取り組み
応用地質株式会社では、クリノポールのNETIS登録を契機に、さらなる普及を目指しています。そして、この新技術を通じて防災・減災に向けた取り組みを強化していく方針です。
今後も社会のさまざまな課題に対応した有効なソリューションを提供し、皆様の安心と安全を支える活動を続けていく所存です。
「国土交通省NETIS」では、クリノポールの詳細を確認することができますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
参考リンク