Markforgedが新しい航空宇宙用超高性能素材Vegaを発表

マークフォージド社は、航空宇宙部品向けに特化した新素材Vega™を発表しました。この新素材は、航空宇宙産業における機能性や性能の要求に応えるために設計されています。マークフォージドのシャイ・テレムCEOは、「Vegaは、航空宇宙をはじめとしたさまざまな高機能性が求められる用途において実績のあるPEKK素材を使用しており、この結果、優れた強度と剛性を実現しています」と述べています。

Vegaはアディティブ製造に多く使われている高耐熱プラスチックよりも高い水準の表面品質を確立しています。滑らかな黒色のマット仕上げにより、美しい航空宇宙部品に求められる外観を提供します。そして、Vegaは高耐熱プラスチックでよく遭遇する反りの問題にも強く、耐火性、耐煙性、耐毒性（FST）を兼ね備え、さらなる付加価値を生み出します。これにより、Vegaの3Dプリント部品は生産時の欠陥が少なく、後処理の必要性も大幅に削減されることが期待されます。

特筆すべきは、マークフォージドの連続ファイバー強化技術との組み合わせによって、Vegaの強度を損なうことなく設計の柔軟性が高まる点です。この新素材は従来の高性能フィラメントでは到達できなかった新たな用途を開拓する可能性を秘めています。具体的には、航空宇宙製造において、連続ファイバー強化材を使用した3Dプリントパーツの用途が拡張され、クリティカルではない外観部分から内装部品に至るまで多岐にわたる用途に対応可能です。

マークフォージドに関する情報を補足すると、同社は産業用3Dプリンティングを活用することで、サプライチェーンの強化と柔軟性を実現しています。具体的には、彼らのアディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォーム「The Digital Forge」を通じて、製造業者は金属や高度な複合材料を用いて高強度かつ高精度な部品を製造することができます。現在、マークフォージドは日本を含む70カ国以上に10,000社以上のお客様を持ち、オンデマンドの工業生産を展開しています。

本社はマサチューセッツ州ウォルサムに位置しており、デジタルフォージの信頼性と使いやすさを実現するため、高度なハードウェア、ソフトウェア、材料を開発・製造しています。さらに詳しい情報を知りたい方は、同社の公式ウェブサイトwww.markforged.comを訪れてみてください。

このVegaの登場は、航空宇宙産業に大きな影響を与えることが期待されており、今後の展開が非常に楽しみです。高耐熱性や高機能性を必要とする現代の製造業界において、Vegaは新たなスタンダードとなるかもしれません。