怖いけど尊い―青春ホラーBL小説の魅力
今年、アスミック・エースが主催した“「怖いけど尊い」青春ホラーBL小説コンテスト”において、大賞や部門賞の受賞作品がついに発表されました。このコンテストは、ホラーと青春、そして恋愛が融合した独特のジャンルを持つ小説を募集するもので、多くの応募作品が寄せられ、審査の結果、優れた作品が選ばれました。
コンテストの意義と作品のテーマ
コンテストは、アスミック・エース、ちるちる編集部、スターツ出版、BeLuck文庫の共同プロジェクトとして実施されました。目指したのは「青春」「ホラー」「ブロマンス」を組み合わせた物語です。このテーマには、極限状態でこそ光る人間関係や、恐怖や不安の中でも育まれる友情や愛情が反映されていました。
審査員たちは、作品が「怪異や恐怖の中で、どれだけ2人の関係性を際立たせているか」という点を重視したと言います。このフィルターを通じて描かれるのは、日常の中に潜む違和感や、そこからの変化、そして「尊い2人」の物語です。応募作からは、BLへの情熱と、そのジャンルの持つ幅広い可能性を強く感じました。
授賞作品の発表
大賞には、なつ氏の『夏の終わりに唄う歌』が選ばれ、アスミック・エース賞やちるちる賞といったトリプル受賞を達成しました。また、この作品の書籍化がスターツ出版によって確約され、映像化や朗読劇化の可能性も視野に入れられています。
大賞受賞作品『夏の終わりに唄う歌』のあらすじ
この物語は、祖母の葬儀をきっかけに、幼少期を過ごした水守町に戻ってきた高校三年生の優馬と、彼が密かに想いを寄せる従兄弟・航大との夏のひと夏の出来事を描いています。二人の関係が、ホラー要素とともに徐々に深まっていく様子は、青春の美しさと共に恐怖感をも漂わせています。特に、主人公二人の両片想いが織り成すもどかしいおさなごっこや、周囲のキャラクターとの関係性も魅力的です。
評価された理由
アスミック・エース
水にまつわる怪異や土着信仰が描かれるこの作品は、王道ホラーならではの怖さと青春BL特有の恋心が美しく融合しています。特に、二人の距離が怪異を通じて縮まっていく過程には、多くの尊さが詰まっています。
スターツ出版BeLuck編集部
田舎の夏、良家の一族、不気味な出来事が絡み合ったシーンはオリジナリティがあり、読者を引き込む力を持っています。特に、浴衣を着せ合う場面や、緊迫したシーンでのキスなど、BLの核心をつかむ展開が心に残ります。
ちるちる編集部
独特の田舎ホラーに、コミカルさとノスタルジーが織り交ぜられた作品の魅力について高く評価されました。登場人物のやりとりから伝わる人間味や、心地よいテンポのセリフが読者を惹きつけており、朗読劇としても楽しみたい作品です。
その他の受賞作品
このコンテストでは、大賞の他にも2つの部門賞と特別賞が設けられました。
- 『それでは、お先にごきげんよう』灰鷹著(ボーイズライフ部門)
- 『“ “を満たして、あと何度。』白檀著(ボーイズラブ部門)
- 『水に還る』テヅカ著
- 『星蝕』ちあき著
終わりに
今回のコンテストは、BLというジャンルの新たな可能性を示す場となり、優れた作品が多くの読者に愛されることを期待しています。これからも、ホラーと青春の新しい物語を探求し続けることに、私たちは目を離さないでしょう。詳細については、
公式サイトをご覧ください。