レジャー施設の値上げは鈍化傾向、水族館は初の2千円台に!
株式会社帝国データバンクが全国の主要レジャー施設190施設のチケット料金の価格動向について調査を実施した結果、2024年にチケット料金を値上げする施設は全体の17.4%(33施設)となり、前年(32.1%・61施設)に比べて半減しました。
値上げは、施設の維持管理コストの上昇が要因です。電気代や人件費などの高騰が続き、運営コストは増加の一途をたどっています。そのため、多くの施設がチケット料金の値上げを余儀なくされている状況です。
特に、水族館では入場料が平均2042円となり、前年平均から91円上昇。調査開始以来、初めて2千円を超えました。これは、餌代や館内空調などの電気代の高騰が大きな影響を与えているためです。
一方、遊園地・テーマパークの入場料は平均1570円で、前年平均から22円の上昇にとどまりました。動物園では平均1381円と最も低く、水族館と比較すると700円近く安い水準となっています。動物園は、運営事業者が自治体・公営企業のケースが多く、機動的な値上げが難しいことも要因です。
値上げラッシュは沈静化?
レジャー施設における値上げの動きは、2024年は鈍化傾向にあります。これは、値上げに対する消費者の節約志向の高まりが影響していると考えられます。日本生命保険が実施したアンケート調査によると、今年の夏休みは予算を「減らす」と回答した人が前年から増加し、「増やす」を上回っています。
しかし、値上げ圧力は依然として高い状況です。コストアップは今後も続くと予想されるため、2025年以降もチケット料金の改定に踏み切る施設が増加する可能性があります。
今後のレジャー施設はどうなる?
レジャー施設は、値上げだけでなく、新たな魅力の提供やサービスの向上など、消費者のニーズに対応していく必要があります。例えば、無料イベントの開催や割引チケットの販売、施設のデジタル化など、さまざまな取り組みが考えられます。
今後、レジャー施設は、値上げとサービス向上を両立させながら、消費者の期待に応え続けられるのか、注目されます。