鬼と茶道の新作
2023-10-27 12:20:49

ナカヤマン。の新作「WHITE2BLACK」に見る鬼と茶道の深い関係性

現代アートシーンに新たな風を吹き込む現代アーティスト、ナカヤマン。が新作「WHITE2BLACK」を発表しました。この作品は、COVID-19を経て新たに生まれた「関係性の美学」をテーマに、鬼という存在を通じて日本の伝統文化を再考する試みです。

ナカヤマン。は以前の作品『陸奥の 安達原の黒塚に 鬼籠もれりと言うはまことか (UN)KEEPAL』で、鬼がもたらす災厄や疫病に注目しました。千年以上前、日本では疫病を鬼や妖怪の仕業と考え、 同時にそれらを鎮める存在としても信仰されていたことに気づいたのです。

彼の新作「WHITE2BLACK」では、鬼を象徴する存在として、非業の死を遂げた菅原道真や、切腹を命じられた千利休を取り上げています。これにより、鬼は自身の存在にかかわる繰り返しや反射、歪曲のループから逃れられないことを理解する儀式のようなものとなります。その過程で、ナカヤマン。は茶道の主客一体という性質にも踏み込んでいきます。

作品では、彼が自らのインスピレーションである日本の民間伝承に基づき、映画「American Beauty」やアニメ「鉄腕アトム」を引用しながら表現を深めています。特に特徴的なのは、茶道の文化を現代においても重要視し、リレーショナル・アートという視点から再解釈を試みている点です。

ナカヤマン。の新作は、茶道の大成者千利休を祖とする裏千家の現主宰、伊住禮次朗とのコラボレーションによって生まれました。伊住氏は、従来の茶道の枠を超えた新しい表現を追求するため、若手の工芸作家や料理人と共に活動を行っています。

「茶美会」と名付けられたこのプロジェクトは、茶の湯文化を通じた革新を目指し、ホストとゲストのコミュニケーションを中心にすることが特徴です。ホストとゲストの一体感に基づき、各々が独自の表現を模索することが求められています。

ナカヤマン。はこのような茶道の多様性を現代に表現することを目指して、Hoshunin Templeで特別展を開催します。展覧会は、10月31日から始まり、11月8日まで続き、予約制で行われます。特に11月3日と5日には、予約者限定で伝統的な茶道体験を提供する予定です。

この展覧会は、アートと文化が交錯する瞬間を提供し、情報の伝達がもたらす影響を考えさせる内容となっています。ナカヤマン。が描く鬼と茶道の関係は、私たちの心に新しい視点を与え、現代社会における伝統文化の重要性を再認識させてくれます。ぜひ、この機会に彼の新作に触れてみてください。

会社情報

会社名
株式会社ミリエーム
住所
京都府京都市上京区禅昌院町648-1
電話番号
075-451-5111

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