受験生の視点から見た志望校選び
受験の準備を進める中で、多くの受験生が自身の志望校についてどのように決定していくのか、2025年の受験シーズンに実施された調査が明らかに。栄光ゼミナールが実施したこのアンケートでは、受験生自身だけでなく、その保護者の意見も含まれており、多面的な視点から受験校の選択が探られています。
志望校選びの主導権
調査の結果、志望校や併願校を決定する際に、実に87.1%の保護者が「子ども本人が主導した」と回答しています。これは、受験生自身が主体的に選択する姿勢をしっかり持っていることを示しています。受験生たちは、特に中学3年生の夏休み以降に第一志望校を決めることが多く、実に60.6%がこの期間に選択を行ったという結果も示されています。
重要視される要素とは
志望校選びにおいて最も重視されている点は「学校の教育方針・校風」であり、受験生の72.3%、保護者の73.4%が支持しています。これに続いて、受験生が重視する項目には「成績・学力に相応」が55.3%と続き、保護者は「大学への進学実績」が62.1%という結果になっています。受験生は、単に成績だけでなく、学べる環境や雰囲気を重視していることが浮き彫りになりました。
学校選びに影響を与える情報源
保護者が学校や受験情報を収集する手段としては、68.5%が「学校のイベント」を最も多く選び、次いで57.3%が「学校ホームページ」を利用しています。また、56.5%の保護者は「塾の先生」からの情報を積極的に活用していることも明らかになり、学校が発信する情報を上手に活用していることがわかります。
勉強の楽しさを実感する受験生
興味深いのは、受験を通じて「勉強が楽しいと感じるようになった」と答えた受験生が68.6%に上ることです。このことから、受験は単なる試練やストレスの源ではなく、自ら学びたいという意欲を引き出す場であることがわかります。精神的な支えとなった存在としては、71.3%が「塾の先生」、67%が「学校の友達」を挙げており、人間関係やコミュニケーションも受験の重要な要素です。
結論
受験生自身の主体性や情報収集の方法、学校選びの基準といった観点から見ても、今の受験生は多様な情報を駆使し、また周囲の支えを受けながら志望校選びを行っていることがわかります。そして、勉強の楽しさを感じながら自らの成長を実感している様子は、受験を単なる通過点としない姿勢を強く印象づけます。教育環境が受験生の心に良い影響を与えていることは、多くの教育関係者の励みとなるでしょう。