ビハール州ブッダガヤにおけるトイレ機能不全の実態
ビハール州ブッダガヤ地域において、トイレ設置後も利用できない現実が観察されました。多くの場合、トイレが存在しても機能していないという驚くべき事実が浮き彫りになりました。この問題は地域の衛生政策が「トイレの建設」に注力する一方で、利用実態を無視していることから来ています。
調査の背景と方法
本調査はNPO法人結び手によって実施され、2025年6月23日から7月26日にかけて、ビハール州ブッダガヤ周辺の4つの村(Manjhi Tola、Tirkha、Purani Taridih、Turi)を対象に行われました。対象は主に一般家庭のトイレであり、合計25軒の家庭と公共トイレを確認しています。調査方法には、半構造化インタビューと現地観察が含まれており、詳細な使用実態とその背景を探りました。
トイレの使用状況
Manjhi Tola
この村では、訪問した11世帯のいずれも排水管の損傷等のため、機能するトイレが確認できませんでした。故障した際、修理に対する経済的負担が修理を先延ばしにさせ、その結果、トイレが物置として使用されたり、資材の転用がなされる事例が見られました。
Tirkha
建設補助金の活用や手続きの条件が語られましたが、公共トイレは普段施錠され、選挙の際のみ利用できるという実態が確認されました。これは地域住民のトイレ利用へのアクセスを大きく制限していました。
Turi
この村が抱える問題は、貧困、設備の格差、清掃頻度の低さ、そして雨季の浸水です。これらが重なり、トイレの利用を妨げる要因となっています。また、支援金が不十分で他の用途へ転用される事例も観察されました。
研究と政策への提言
このような現状を受けて、トイレの維持管理を制度に組み込まない限り、建設による成果は長続きしないと考えられます。さらに、識字率に基づく手続き条件は支援の入り口を狭め、地域住民が制度を利用する際の障壁となる可能性も示唆されています。
共同研究と協力の募集
本調査は小規模なものですが、追加の調査が必要であることを認識しています。再調査の設計やデータ分析に興味のある研究者や学生との連携をNPO法人結び手は募集しています。詳細な調査報告書については、
こちらのリンクからご覧いただけます。連絡は
[email protected]までお願いいたします。担当は代表理事の福岡です。