イ・ランの新作エッセイ『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』
日韓で活動する多才なアーティスト、イ・ランの最新作であるエッセイ集『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』が2025年9月25日に刊行される。彼女は音楽家、作家、イラストレーター、映像作家として知られ、その多様な表現で多くのファンを魅了してきた。
家族をテーマにしたエッセイ集
本書は「家族」をテーマにしており、特に母娘の関係や、家族にまつわる苦悩と愛を深く掘り下げている。イ・ランの言葉には、個人の歴史が家族の形に影響を与える様子が鮮明に描かれており、その中には痛みや救いの物語が woven されている。
書中では、突然の姉の死がきっかけとなり、イ・ランは愛猫との別れや、家族の歴史を回顧する随想を綴る。特に、母と娘の「狂女の歴史」と呼ばれる章は、感情の激しさと共に多くの読者の心を揺さぶる。
表現の自由を求めて
このエッセイ集の中で、イ・ランは韓国社会の封建的な一面と向き合い、家族についての国内外の視点を語る。彼女は「私の物語を世の中に示すことのできる狂女でよかった」と述べ負の感情を乗り越える強さを示す。
また、訳者である斎藤真理子さんの言葉を借りれば、本書には朝鮮戦争以来の韓国の複雑な歴史が堅く結びついており、個人の物語が歴史に埋もれた苦しさを象徴している。
読者の心を打つ言葉たち
本書には「体が記憶している場面たち」や「お姉ちゃんを探して」など、多様なタイトルの章が含まれ、イ・ランならではの独自の視点が色濃く反映されている。愛と生を肯定しながらも問いを投げかける彼女の文体は、新たな共感を生む。
イ・ランの来日ライブツアーも注目
さらに、本書の刊行を記念したイ・ランの来日ライブツアーが2025年9月27日から10月3日まで実施されることも話題だ。音楽伴奏はもちろん、彼女のメッセージを全身で感じられる貴重なイベントとなるだろう。ファンの皆様には、この特別な瞬間を見逃さないことをお勧めしたい。
このエッセイ集は、家族というテーマを深く掘り下げ、またそれを通じて社会へのメッセージを発信している。イ・ランの言葉がどのようにして私たちの心に響くのか、一読の価値がある作品だ。ぜひ手に取って、その深い世界を体験してほしい。
[書誌情報]
- - 書名: 哀しくてかっこいい人
- - 著者: イ・ラン
- - 翻訳: 斎藤真理子、浜辺ふう
- - 発売日: 2025年9月25日
- - 定価: 1,980円
詳細な情報は、
こちらから確認できる。読者の皆様と一緒に新たな言葉の旅を楽しめることを願っている。