2026年3月9日、株式会社KADOKAWAが主催する第17回〈小説 野性時代 新人賞〉の選考会が行われました。応募総数624作品の中から選ばれた最終選考に進んだ作品が4つあり、その中から大賞を受賞したのは結坂いとさんの「山田先生、結婚すれば?」です。今回の受賞に伴い、結坂さんには賞金100万円が授与され、受賞作は2026年度中にKADOKAWAから単行本として刊行される予定です。
大賞受賞作の概要
「山田先生、結婚すれば?」は、京都在住の著者結坂いとさんによる作品で、物語の中心となるのは山田朔太郎という司書の男性です。彼は大学図書館で働いているものの、人間関係を築くことが非常に苦手です。尊敬する松教授からの依頼でゼミの臨時講師を引き受けたことをきっかけに、学生との対話の中で自身の苗字に対するコンプレックスを明かす場面が描かれます。山田は、学生から「結婚して苗字を変えれば良い」というアドバイスを受け、思い切って結婚相談所に入会します。
物語の魅力
物語は男性の心理描写と人間関係の葛藤が巧妙に絡み合い、読者の心を引きつけます。特に山田が持つ苗字のコンプレックスは、多くの人が共感できる要素であり、彼が変わりたいという願望が強く表れています。結婚相手に求める条件もユニークで、変わった苗字の女性を探しながら繰り広げられる婚活の様子が、時にコミカルに、時にシリアスに描かれています。
選考委員の声
選考は著名な作家たちによって行われ、冲方丁、辻村深月、道尾秀介、森見登美彦の4名が選考委員を務めました。彼らは選考の過程で、それぞれの視点から各作品を丁寧に評価し、結坂いとの作品が大賞に選ばれた理由についても選考評で述べられることが期待されています。
賞の贈呈式と今後の展開
賞の贈呈式は2026年11月に都内で行われる予定で、他の文学賞との合同開催も予定されています。また、選評は2026年4月25日発売予定の「小説 野性時代」5月号に掲載されます。
受賞に込められた期待
〈小説 野性時代 新人賞〉は、2009年から始まった文学新人賞であり、新たなエンターテインメント作品を世に送り出すことを目的としています。結坂いとさんの受賞により、彼女の今後のさらなる活躍が期待されるとともに、若手作家たちも新たな刺激を受けることでしょう(続く)。
公式サイトでは、詳しい選考状況や受賞作品のあらすじ、そして著者のプロフィールも紹介されています。今後の文学界の発展に寄与する作品が多く登場することを願っています。