企業連携プラットフォーム「一般社団法人アップサイクル」の設立
2023年2月7日、日本における持続可能な社会を実現するための新しい取り組みが始まりました。それが「一般社団法人アップサイクル」の設立です。このプラットフォームは、様々な業界の企業が協力し、廃棄される資源や食品残渣のリサイクル率向上を目指しています。近年、環境への配慮が高まる中、このようなプラットフォームはまさに時代のニーズに応える形で誕生しました。
従来のリサイクルを超える取り組み
日本には1056もの焼却施設が存在し、全てのごみの約80%以上が焼却処理されています。また、紙資源はリサイクルのイメージが強いにも関わらず、実際のリサイクル率はわずか約2.7%にとどまっています。こうした状況を受け、一般社団法人アップサイクルは、廃棄資源や間伐材を新たな価値へと生まれ変わらせることを目的としています。このプラットフォームでは、各企業や団体が持つ資源や技術を結集し、より効率的に活用することを目指しています。
第一弾プロジェクト「TSUMUGI」
一般社団法人アップサイクルが最初に取り組むプロジェクトは、「TSUMUGI」です。このプロジェクトでは、廃棄される紙資源と間伐材を使用して、紙糸を作成します。規格外の紙や六甲山の間伐から得られるスギや檜を原材料にすることで、環境にやさしい製品を生み出します。紙糸は独特の柔らかさを持ち、着心地も良く、自然に優しい素材として注目されています。また、吸湿性や軽量性にも優れた特徴があります。
環境負荷の軽減へ
アパレル業界では、化学繊維が海洋汚染の原因となっていることが問題視されています。TSUMUGIプロジェクトは、このような環境負荷を軽減すると共に、地域コミュニティの結びつきを強化することも目指しています。参加企業は、従来の資源の有効利用にとどまらず、新しい価値創造への貢献が求められています。
賛助企業の募集
アップサイクルは、新たな資源や技術の提供を希望する企業や団体による法人会員の加入を受け付けています。また、賛同する一般の方々も一般賛助会員として参加し、オリジナル製品やイベントにアクセスすることが可能です。年会費は5000円で、特典として伝統工芸品などもついてくるため、地域の文化や技術に触れる良い機会にもなります。
企業の連携一覧
一般社団法人アップサイクルには、さまざまな企業が参加しています。例えばニッシントーア・岩尾株式会社やネスレ日本株式会社、凸版印刷株式会社などがその一例で、それぞれが持つリソースや技術を提供し、プロジェクトの推進に寄与しています。これらの企業連携により、アップサイクルの理念が具体的な形となり、多くの人々に届いていくことでしょう。
未来に向けて
一般社団法人アップサイクルは、今後も資源の再生や新たな製品の開発を進めていくとともに、持続可能な社会づくりに貢献していきます。私たち一人一人が日常生活の中でどのようにサステナブルな選択をするかが、未来の環境に繋がることを忘れてはいけません。新たな企業連携プラットフォームは、私たちが共に成長し、持続可能な未来を築いていくための鍵となるでしょう。
✉️詳しい情報は
一般社団法人アップサイクルの公式サイトをご覧ください。