板橋区とトゥモロー・ネットが手を組んで進めるDX
東京都板橋区は、トゥモロー・ネットが提供するAIコミュニケーションプラットフォーム『CAT.AI』を活用し、行政サービスのデジタル化に向けた取り組みを発表しました。このプロジェクトは、AI技術を使ったデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環で、特に市民サービスの効率化を目指しています。
DXの重要性
近年、自治体においてもデジタル技術の導入が求められています。従来型の業務運営では、業務効率や市民とのコミュニケーションに課題が残るためです。全国で多くの自治体がこの課題に直面しており、板橋区もその例外ではありません。そこで区は「DX推進計画」を策定し、これを実現するための施策を講じています。
CAT.AIの導入
今回は『CAT.AI』の2つのAI機能が導入されます。1つは対話型AI『CAT.AI CX-Bot』で、これは特に戸籍住民課の問い合わせ対応を効率化します。10月から本格運用が開始されるこのシステムは、ボイスボットとチャットボットを合わせて使用できる点が特徴です。利用者は電話をかけることで音声通話やテキスト表示を同時に確認できるため、音声だけでは聞き取りにくい情報も手軽に把握できます。これにより、毎日200件以上寄せられる電話問い合わせへの対応がスムーズになり、行政職員の負担も軽減されることが期待されます。
生成AIによる実証実験
さらに、2025年8月からは『CAT.AI GEN-Bot』を活用した生成AIによる自治体業務効率化の実証実験も始まります。区公式ホームページでは、このGEN-Botが導入され、ごみやリサイクルに関する問い合わせへの自動応答が可能になります。AIが適切な情報を生成することで、複雑な情報を迅速に提供し、市民の利便性を向上させます。
先進的な試みへ
このプロジェクトは、自治体におけるAI導入の先駆けとなるものであり、板橋区全体のサービス革新を促すことが目指されています。トゥモロー・ネットは、公共分野でも誰もが利用しやすいサービスを支援する方針を掲げています。特に、AI技術がもたらす効率性や高品質なサービス提供は、今後の自治体運営のあるべき姿として注目されています。
CAT.AIについて
『CAT.AI』は、AIを使ったコミュニケーションの未来をデザインすることをビジョンとしています。コンタクトセンターや各種サービスにおいて、ボイスボットやチャットボットを活用した柔軟な対応が可能です。また、独自の自然言語処理技術を用いることで、ユーザーとのコミュニケーションをスムーズに進めることができます。
このように、板橋区とトゥモロー・ネットの共同プロジェクトは、次世代の行政サービスの実現に向けた大きな一歩となっています。今後も地域住民にとって使いやすく、高品質なサービスが求められる中、デジタル化が進むことで期待される効果に注目が集まります。