SCSKが生成AIを活用した新たなコーポレート業務革新に挑む
SCSK株式会社が、生成AIの利用を通じてコーポレート部門の業務効率化と人材育成を進める取り組みを開始しました。この目新しいアプローチは、単なるツールとしてではなく、AIを前提とした思考を持つ人材の育成を目的としています。
1. 背景: なぜコーポレート部門から?
SCSKではAIを業務の主要な道具として位置付け、特にコーポレート部門をその出発点としています。この部門には、業務を支える基盤として人事、経理、法務などが含まれており、情報の整理や確認が中心となるため、負荷がかかりやすいです。一般的にITに精通していないメンバーが多く、業務の正確性や法令遵守が求められるため、変革には慎重になります。そのため、ここでAI活用のモデルを確立し、全社での人材育成と業務改善を図ることが狙いです。
2. 直面する課題
コーポレート部門の業務フローは可視化が難しく、特定の個人に依存しがちです。その結果、業務全体のプロセスや改善点が把握しづらく、AI活用にも以下のような課題が見受けられます。
- - AIの利用にリテラシーの差があり、偏った活用が見られる。
- - チャットなどの単発利用に留まり、業務の流れは変わらない。
- - 成功事例が組織内で共有されない。
これらの課題を解決し、AIを前提に業務改善を進める人材を育成する必要があります。
3. 解決策
SCSKは、現場の自走化を目指し、次の3つのアプローチを採用しています。
3.1 身近な業務から成功体験を得る
日常業務で負担を感じる作業(例:定例報告の下書き作成や情報収集)から始めることで、すぐに「楽になった」と感じられる成功体験を積み重ね、AI活用への心理的ハードルを下げています。
3.2 業務の流れにAIを組み込む
AIを単発的な支援にせず、業務フローそのものに組み込むことが重要です。こうすることで、AIを「使うかどうか」を個々に判断するのではなく、業務の一部として習慣化することを目指しています。
3.3 現場と共に考え、迅速に形にする体制
現場、コンサル、技術が一体となり、迅速に解決策を実行に移します。このサイクルを回すことで、現場自身がAI活用を考える自走化を実現しています。
4. 取り組みの成果
この取り組みを通じて、以下の定量的な成果が挙げられました。
- - 業務効率化を実感したが86%
- - 他業務への活用意向が100%
定性的には、AIに対する理解や関心の向上が確認され、現場からの業務改善提案が増加しています。また、部門を超えたユースケース共有の活性化も見られました。特に、経営層向けの週報作成支援や規程・契約書のチェックが実施されています。これらは、多くの企業の共通の業務であり、再現性の高い活用例です。
5. 今後の展望
SCSKは今後、生成AIを単なるツールとせず、業務特性に応じて実務を通じて使いこなせるよう、コーポレート部門での取り組みを深化させる予定です。回答精度向上に向けたデータ整備や機能改善を進め、より複雑な業務や部門固有の業務へのAI活用を段階的に拡大します。
さらに、AI活用を前提にした業務改善文化の定着に向け、人材育成に力を入れていきます。これにより、得られた知見を他社にも共有し、人材育成を促進し、組織全体の変革を狙います。
本取り組みの詳細や具体的な活用事例については、以下のページをご覧ください。
事例紹介ページ
SCSKの生成AIの活用が、業務改善にとどまらず、さらなる進化を遂げることを期待したいです。