フジクラ、5kW超シングルモードファイバーレーザの実運用開始
この度、株式会社フジクラは、R&Dおよびファイバーレザ事業部において、NEDO経済安全保障重要技術育成プログラムの成果を受けて、5kWを超えるシングルモードファイバーレーザ(SM-FL)の実運用を開始しました。この新しい技術は、特にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの難切削材料に対応可能であり、さまざまな分野での応用が期待されています。
新しい加工技術のメリット
従来、3kWまでの出力が主流だったSM-FLですが、フジクラはこの新モデルで高出力化を実現しました。さらに、出射端に至るデリバリーケーブルの長さを延ばしたことで、レーザー加工の効率が向上します。このことは、製造プロセスにおいてより良い使用性を提供し、結果としてコストの削減にも寄与します。
NEDOの支援
フジクラのこのプロジェクトは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の経済安全保障における重要技術育成プログラムによる支援を受けています。本プログラムは、高効率かつ高品質なレーザー加工技術の開発を目指しており、フジクラは川崎重工業株式会社を委託先として、さらにフジクラ自身の専門性を活かしながら技術開発を進めています。
使用例と今後の展望
新たにリリースされた5kW超のファイバーレーザは、核融合技術を研究する株式会社EX-Fusionへ提供される予定です。この技術は、航空宇宙産業をはじめ、自動車やエレクトロニクス業界など広範な応用が見込まれています。特にCFRPの加工可能性は、多くの産業での軽量化や高性能化を実現するための重要な鍵となりそうです。
今後、フジクラはさらなる技術革新を目指し、特にレーザ技術の多様な応用を追求していく方針です。この5kW超のシングルモードファイバーレーザの実運用開始は、加工業界における新たなスタンダードを打ち立てる可能性を秘めています。
以上のように、フジクラの新たなファイバーレーザ技術は、製造業界に革新をもたらすものとなるでしょう。さらなる技術進化に期待が寄せられています。