イズミ物流が新たに開設した医薬品専用物流拠点
イズミ物流株式会社は、山形県米沢市に医療用医薬品専門の物流施設「米沢Logistics Center」をオープンしました。この施設は同社にとって初の医薬品専用物流拠点であり、2020年に業務を開始した医薬品物流事業の拡張を見据えたものです。
施設の概要
「米沢Logistics Center」は、食品輸送で培った技術を活かして、冷凍・冷蔵・定温の厳しい温度管理を行います。それに加え、BCP対策として非常用発電機を備え、最新のセキュリティシステムも完備されています。法規制のGDP・GMPガイドラインに準拠した設備を整え、医薬品の安全で安定的な供給を支える基盤を構築しました。
この新しいロジスティクスセンターは、敷地面積6,537㎡、延床面積4,137㎡の規模を誇ります。構造は鉄骨造の2階建てで、温度帯は冷凍(-20℃~30℃)、冷蔵(2℃~8℃)、定温(15℃~25℃)に対応しています。
技術的な特長
この施設は、医薬品の安定供給を実現するために、7日間使用可能な非常用電源を完備しています。また、トラックバースにはエアーシェルターを設置し、防虫防鼠対策を徹底しています。
冷凍室の固定ラック、冷蔵室の移動ラックを持つことで、効率的な保管と作業を実現。セキュリティ面では、カードリーダーや静脈認証による出入管理を行い、オンライン監視システムと55台の監視カメラを利用した24時間体制の安全監視を導入しています。
さらに、豪雪地帯の特性に配慮した設計として、施設の正面には太陽光パネルが設置されており、エネルギー効率の向上にも取り組んでいます。
今後の展望
イズミ物流は、これまでも大手パンメーカーの輸送や、本州の約20%のコンビニへの配送など、食品輸送での豊富な経験を有してきました。医薬品物流の分野にも参入した2020年以降、さらなる成長を目指しています。特に、令和9年には埼玉県にも医薬品専用センターを建設予定で、同社の医薬品物流システムを一層強化する計画です。
イズミ物流の企業情報
イズミ物流は、設立38周年を迎え、「物流」を通じて食品、医薬品、衣料品の提供に努めています。本社は東京都千代田区にあり、516名の従業員と、366台の車両を用いて全国11都府県に拠点を展開しています。彼らの役割は、製造工場や物流センターから直接コンビニやスーパー、医療施設などへ商品を配送し、地域社会のインフラを支えることです。
◆医薬品物流に特化した米沢Logistics Centerの開設により、イズミ物流は新たなビジネスチャンスを掴むとともに、社会的な信頼をさらに高めることでしょう。物流業界における彼らの新しい挑戦から目が離せません。