がん免疫療法の新星、ユナイテッド・イミュニティが最優秀賞を受賞

ユナイテッド・イミュニティが最優秀賞を受賞

三重県津市に本拠を置くユナイテッド・イミュニティ株式会社は、がん免疫療法の研究を専門とする大学発ベンチャーです。同社は、IT企業であるデジタルガレージが主催したシードアクセラレータープログラム「Open Network Lab BioHealth 1st Demo Day」において、栄えある最優秀賞を受賞しました。

このプログラムでは、バイオテクノロジーやヘルスケアに特化した研究者や起業家が4ヶ月半にわたって全力でサポートされます。デジタルガレージは、その豊富な経験を生かし、参加者に対して資金支援やオフィススペース、さらには製薬企業からのメンタリングを提供し、スタートアップの成長を後押ししています。

ユナイテッド・イミュニティの取り組み

ユナイテッド・イミュニティは、特に「cold tumor」と呼ばれる、免疫チェックポイント阻害薬などに抵抗性を示すがんの治療法開発に注力しています。近年、がんは「Hot tumor」と「Cold tumor」に分類されることが明らかになり、Cold tumorの治療法に期待が高まっています。同社は、この分野において革新的な技術を持っており、今回の受賞はその取り組みが評価された結果です。

CEOの原田氏は、受賞後のピッチで自社の技術やビジョンについて説明しました。特に、cold tumorに対する新たな治療法の開発が、医療ニーズに応えるものであることを強調しました。この技術は、国立大学法人三重大学の免疫療法技術と、国立大学法人京都大学の先進的なデリバリーシステムを融合させて生まれた「T-ignite技術」に基づいています。

T-ignite技術とは

T-igniteは、がん治療における抗がんT細胞の活性化を目指す最新の治療法として注目されています。この技術の特徴は、投与方法によってCold tumorをHot tumorに変換するものであり、生体内で抗がんT細胞を強力に活性化する力があります。これにより、様々ながんに対して新しい希望を提供する可能性を秘めています。

ユナイテッド・イミュニティは、この技術を中核に据え、Cold tumorの克服を目指してさらなる研究開発を続けることを表明しました。

会社概要

ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、2017年に設立され、がん免疫療法に特化した医薬品の研究・開発・製造・販売を行っています。住所は三重県津市栗真町屋町1577の三重大学キャンパス内に位置し、現在は多くの医療ニーズに応える製品の実用化に向けて努力を重ねています。

今後、ユナイテッド・イミュニティが一層の成長を遂げ、がん治療の革新を牽引する存在になることが期待されています。