救急救命士の未来を切り拓く「第28回日本臨床救急医学会総会・学術集会」
2025年6月に横浜で開催された「第28回日本臨床救急医学会総会・学術集会」は、日本救急救命士会が企画したシンポジウムで盛況に実施されました。シンポジウム「救急救命士の職域の垣根を越えて創造する将来像」では、様々な現場で活躍する専門家たちが集まり、未来の救急救命士の役割と挑戦について熱い議論が交わされました。
このシンポジウムの座長を務めたのは、国士舘大学の田中秀治教授と、日本救急救命士会の会長・喜熨斗氏。彼らのリーダーシップのもと、6名のシンポジストが登壇し、各自の経験や見解をもとに講演を行いました。登壇者には、消防機関、医療機関、民間救急、教育・研究の分野で活躍するプロフェッショナルが名を連ね、現場の実態や課題、将来に向けた展望を語りました。
シンポジウムの盛況な内容
シンポジウムでは、実際の救急現場でどのような課題があり、どのようにそれに対処しているかといった具体的な実践例が紹介され、参加者からは活発な意見交換が行われました。具体的には、搬送患者数の増加や医療現場の効率化といった現代的な課題にどう立ち向かうかが重要なテーマとして取り上げられました。
例えば、小森一樹氏(株式会社スター交通)は、民間救急による新しいサービス形態を提案し、北野信之介氏(日本医科大学多摩永山病院/東京慈恵会医科大学病院)は、高度な専門性が求められる現場での連携強化について発表しました。また、加藤渚氏(東京科学大学病院)は、救急救命士を担う若手の育成に関する工夫について語り、参加者全員が新たな視点を得る貴重な機会となりました。
取得できる資源とは
本シンポジウムを通じて、日本救急救命士会としても新たなネットワークの構築や会員募集の取り組みを強化する方針です。救急救命士の新しい可能性を実現するためには、教育と情報発信が欠かせません。頂いたご意見をもとに、より良い活動を続けていく決意を新たにしました。
シンポジウム後のブース展示では、日本救急救命士会の活動紹介や意見交換を行う場も設けられ、多くの方々に訪問していただきました。これをきっかけに、新たなネットワークが形成され、多くの人々に救急救命士の未来に向けた希望が伝わりました。
日本救急救命士会の役割
日本救急救命士会は、救急救命士が専門性を持って救急医療の質を向上させ、国民の安全と安心を確保することを目指して設立された団体です。救急救命士法が成文化され、業務範囲が広がる中で、救急救命士には新たな役割が求められています。今後もこのようなシンポジウムを通じて、医療界や関係機関と連携し、救急救命士の職域をさらに拡大していく方針です。
この会に参加された皆様には、引き続きのご支援と協力をお願い申し上げます。日本救急救命士会では、正会員ならびに賛助会員を募集しています。さらなる詳細は公式サイトを訪問してください。「救急救命士という職業がどれほど重要か、一緒に考えていきましょう!」