堀場エステック・コリアが韓国のEtaMaxを買収
堀場エステック・コリア社(本社:韓国龍仁市)は、半導体用ウェハ検査装置を専門とする韓国企業、EtaMax Co., Ltd.の株式譲渡を完了しました。これにより、両社の技術やリソースが融合し、より高品質な半導体製造が可能になることが期待されています。
買収の背景
最近、電気自動車やAI関連技術の普及が進む中で、データセンターの需要が急増しています。こうした新たな技術の進展に伴い、化合物半導体の採用が進み、高性能かつ耐久性に優れたデバイスが求められています。しかし、製造工程においてはウェハに生じる欠陥が歩留まりを低下させる要因ともなっており、正確かつ効率的な検査が必須です。このような課題に対処するため、堀場エステック・コリアはEtaMaxを買収し、両社の強みを生かして市場のニーズに応えようとしています。
ビジネスの特徴と狙い
EtaMax社は、フォトルミネッセンス分析技術を利用したウェハ検査装置を展開しています。この技術により、化合物半導体の均一性評価や原子配列の微細な欠陥を識別することが可能です。本買収によって、堀場エステック・コリアは、グローバルなネットワークを活かしながら、事業拡大を目指します。さらに、EtaMaxが持つソフトウェア技術と堀場のラマン分光やエリプソメトリーといったコア技術が結びつくことで、新しい製品の開発とソリューション提案力を強化し、化合物半導体の量産工程での歩留まり向上及び品質管理の向上に貢献します。
今後の展望
HORIBAグループは、2028年に向けた中長期経営計画「MLMAP 2028」の中で、「先端材料・半導体」分野を重要な領域として位置付けています。この計画では、売上高2350億円を目指す中で、化合物半導体ウェハの製造プロセスを改善するための包括的な分析ソリューションを提供することが求められています。堀場エステック・コリアは、この目標を実現するために、今後とも新たな価値や革新的なソリューションを創出していくことを約束しています。
EtaMax社の会社概要
- - 社名: EtaMax Co., Ltd.
- - 創立: 2008年
- - 所在地: 韓国水原市、京畿道
- - 代表者: CEO Jung Hyundon
- - 従業員数: 40名 (2024年12月末時点)
- - 主な事業: ウェハ検査装置の開発・製造・販売
堀場エステック・コリア社の会社概要
- - 社名: 堀場エステック・コリア社
- - 創立: 1994年
- - 所在地: 韓国龍仁市
- - 代表者: 代表取締役社長田村 照広
- - 従業員数: 112名 (2024年12月末時点)
- - 主な事業: ガス・液体の流量制御機器の生産・販売・サービス
以上が堀場エステック・コリアのEtaMax買収による新たな展開です。半導体市場でのさらなる成長を期待したいところです。