新鋭作家・井上先斗が放つ新作小説「イッツ・ダ・ボム」
2024年9月10日、株式会社文藝春秋は井上先斗による新作小説『イッツ・ダ・ボム』を発売しました。この作品は、第31回松本清張賞を受賞したもので、すでに期待が高まっています。
井上先斗の新たな挑戦
井上先斗(いのうえさきと)さんは、1994年に愛知県で生まれ、現在30歳の若手作家です。成城大学文芸学部を卒業後、彼は小説執筆に情熱を注いできました。特に影響を受けた作家には、伊坂幸太郎や松本清張の名を挙げています。彼は昨年の松本清張賞に輝き、本作でデビューを果たしました。
ストリートアートの深層に迫る物語
『イッツ・ダ・ボム』は、ストリートアートの世界を舞台にした物語です。「日本のバンクシー」として注目されるグラフィティライター、ブラックロータスが登場します。彼は公共物を損なうことなくメッセージを発信することで、否応なく人々の注目を集めます。しかし、その彼の正体と背後にある真意に迫るのは、うだつの上がらないウェブライターです。
物語は二部構成で、第1部では20年のキャリアを持つグラフィティライター、TEELが主人公として描かれます。彼はある晩、HEDという青年と出会い、意気投合するが、HEDは TEELに驚くべき宣戦布告を掲げます。この出会いを通して、彼らのストリートライフがどのように展開していくのかが見どころとなっています。
美術家の書評も話題に
発売に合わせて、2015年刊行の『アゲインスト・リテラシー』で知られる美術家の大山エンリコイサムさんが、本作の書評を寄せました。ストリートアートを題材とする小説として、大山さんはどのようにこの作品を評しているのか、フルバージョンは9月下旬に公開予定です。
特別なプロモーション活動
『イッツ・ダ・ボム』のために制作されたスペシャル動画「IT'S DA BOMB」も公開されており、楽曲はトラックメイカーの山本積分によるものです。この映像では、本作の魅力を伝えるグラフィティの制作過程を見ることができ、映像と音楽のフュージョンが楽しめます。
さらに、音楽とのコラボ企画も始動。ストリートカルチャーに欠かせないヒップホップ音楽の専門家であるディスクユニオンとタッグを組み、井上さんが選んだ「グラフィティを深く理解するための作品リスト」をまとめた特製ペーパーを配布しています。このペーパーは、今後PDF形式でダウンロード可能になる予定です。
試し読みも実施中
さらに、公式サイトでは『イッツ・ダ・ボム』の試し読みも公開されています。物語の一端に触れてみたい方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。読者に新たな視点を提供するこの作品を通じて、井上先斗の新たな才能を感じ取ることができるでしょう。
書籍情報
- - 出版社: 株式会社文藝春秋
- - 書名: 『イッツ・ダ・ボム』
- - 著者: 井上先斗
- - 発売日: 2024年9月10日
- - 定価: 1,650円(税込)
- - ISBN: 978-4-16-391893-8
若手作家の井上先斗が描く新たな世界に、ぜひ触れてみてください。