数学の不思議を解明！鈴木貫太郎氏の新書が登場

2025年4月11日、朝日新聞出版より、数学YouTuberとして知られる鈴木貫太郎氏の新しい書籍『マイナス×マイナスはなぜプラスになるのか』が発売される。これまでに登録者数14万人を誇る彼のYouTubeチャンネルでは、数学に関する多くのトピックが数十万回も再生されており、今回の新書ではその人気テーマが丁寧に書き下ろされている。

本書は、学校で教わった数式の謎を解き明かすことを目的としており、特に「(-1)×(-1)=1」という数学的な公式に注目している。「数学って本当に何の役に立つの？」「これってどういうことなの？」といった素朴な疑問に答える一冊となっている。著者の意図は、読者に数学を再び学び直す機会を提供することであり、文系の人々にも理解しやすいように工夫されている。

読んだら「なるほど！」

鈴木氏は、数学に対する身近な疑問を取り上げ、具体例を通じてその答えを提示している。例えば、三角錐の体積計算で「なぜ3で割るのか？」については、体積を「薄く切って積み上げたもの」と捉えることで納得がいくように解説。分数の割り算が「なぜひっくり返して掛けるのか」という疑問も、通分の例を使ってスッキリとした答えを導き出している。

また、最も難解とされる「マイナス×マイナスはなぜプラスになるのか」については、虚数「i」の2乗＝－1を通じて、読者にわかりやすい形で説明。数式の背後にある理論を理解することで、数学の楽しさを感じてもらおうという意図が込められている。

後半部分の魅力

この書籍は2部構成になっており、後半では「ふしぎな数e」や平均・確率、素数といった興味深いトピックについても取り上げている。「数学自体は好きだけど理系の人間ではない」という方でも楽しめる内容になっているため、ひとりでも多くの読者に手に取ってもらいたい一冊だ。

著者・鈴木貫太郎氏のプロフィール

鈴木貫太郎氏は1966年生まれで、埼玉県立浦和高校を卒業後、早稲田大学社文学部在学中に予備校講師として活動。その後数学から離れた時期もあったが、海外生活中に「オイラーの公式」の理解に挑戦したことから再び数学に没頭。2017年からYouTubeで数学解説を行っており、その分かりやすい説明が人気を博している。今回の新書も含めて、これまでに3冊の数学関連書籍を出版し、いずれも重版を果たしている。

『マイナス×マイナスはなぜプラスになるのか』は、数学の核心を理解する手助けをしてくれる一冊であり、日常生活の中でも役立つ数式の背景に迫る貴重な内容となっている。これを機に、多くの方が数学に対する興味を再燃させることを期待したい。