日本初のスタートアップ向けデットファンドが2案件の投資実施
日本のスタートアップ市場で注目を集めているのが、SDFキャピタル株式会社が運営する独立系デットファンドです。このファンドは、スタートアップ専用という特徴を持つ日本初のデットファンドとして、最近2案件の投資を実行しました。特に初回の投資として選ばれたのが、オンラインファクタリングサービス「ペイトナー」の発行する無担保普通社債です。
ペイトナーとは
ペイトナーを運営するのは、2001年に設立された株式会社です。彼らが提供するファクタリングサービスは、オンラインで完結するもの。これにより、フリーランスや中小企業は迅速に資金繰りの改善が図れると評判です。実際、彼らのファクタリングサービスは急成長を遂げており、現在までに30,000件以上の申込を記録しています。このような背景から、ペイトナーに対する無担保社債の引き受けは、明確な成長戦略に基づいて行われました。
ファンドの狙いと市場の状況
SDFキャピタルがこのデットファンドを立ち上げたのは、スタートアップ企業の多様な資金調達ニーズに応えるためです。特に、エクイティ投資や銀行融資が難しいスタートアップには、新しい資金調達手段が必要です。このファンドは、このようなニーズに応えるべく設立されました。
ファンドが目をつけた市場として、フリーランス人口の急増があります。2021年度のデータによると、フリーランス人口は1,577万人に達し、コロナ禍の影響もあり前年比で48%も増加しています。これにより、ファクタリングサービスの利用が一層加速すると見込まれています。
投資における展望
SDFキャピタルの福田代表取締役社長は、「ペイトナーの独自の与信アルゴリズムは、この分野において大きなポテンシャルを持っている」と語ります。また、ペイトナーの阪井社長も、資金調達の必要性が高まる中で、今回の支援がどれほど重要であるかを強調しました。
今後、SDFキャピタルはこのような高成長性を誇るスタートアップへの資金提供を通じて、日本の起業環境の成長に寄与することを目指しています。デットファンドの成功事例が増えれば、さらなるスタートアップへの投資が促進され、結果的に日本の経済全体にも良い影響を与えるでしょう。
企業情報
ペイトナー株式会社
SDFキャピタル株式会社
これからのスタートアップ向け資金調達の進化に、ぜひ注目していきたいところです。